遠藤航の出場なるか?満身創痍の1戦

過密日程のなかでリーグ戦以外にもヨーロッパのトーナメント戦に臨んでいる両者。しかし、それぞれの置かれている状況は全く異なっている。すでにUEFAヨーロッパリーグ(EL)グループステージ(GS)の首位突破を決めており、最終節(第6節)ユニオン・サン=ジロワーズ戦にはメンバーを入れ替えて臨むことができるリバプールに対し、CLでのユナイテッドはGS第5節までを1勝3負1分で終え、何としても勝たねばならぬ最終節でドイツの強豪バイエルンと対戦。フルメンバーで臨んだものの0-1と敗北を喫し、早々とCLの舞台から姿を消した。

第17節への不安材料はそれだけではない。ユナイテッドはキャプテンのMFブルーノ・フェルナンデスが累積警告により次節は出場停止。ここまで全試合フル出場していたチームの要が抜けることによる影響は計り知れない。それに伴いリーグ戦5得点のMFスコット・マクトミネイをひとつ高い位置で起用するのか、はたまた別のオプションを用意するのかに注目だ。

ホームのリバプールも決して万全というわけではない。背番号「10」のMFアレクシス・マック・アリスターが負傷中との情報もあり、さらには今季9試合スタメン出場のDFジョエル・マティプも前十字靭帯断裂とDF陣の枚数にやや不安が生まれている。MF遠藤航も前節でのパフォーマンスがメディアを中心に厳しい評価を受けており、ユルゲン・クロップ監督がこのビッグマッチでアンカーの位置に誰を起用するのか楽しみだ。

両チームともに主力選手を欠くこの1戦。名門クラブ同士の対決では、どんな過密日程もメンバー構成も言い訳にならない。不在選手の大きな穴を埋めるべく、ほかの選手たちが躍動し新たに競争し合うことこそがチームをまた1つ上のレベルへと引き上げるだろう。