カワハギ&ガンゾウビラメも登場

午前8時30分ごろ、「右前の方、シオ(小型のカンパチ)を釣りました」とアナウンスが入った。同時に「ちょっと引きが違います!」と小原さんが言う。ワクワクして見守ると、20cm強の良型カワハギを釣った。

ウタセエビをエサにした五目釣りで小ダイが入れ食い【愛知・まとばや丸】ウタセ五目でカワハギヒット(提供:週刊つりニュース中部版APC・鬼頭佳嗣)

続いて私にも鋭い引きでサオが曲がる。シオかカワハギか期待したが、小ダイの3重連……。ガッカリだ。

午前9時30分ごろ、小原さんの「すごく引きますよ!」と声の方を向くと、サオが満月に弧を描いている。中乗りがタモを準備して見守る。茶色の魚体が水面下に見えた。35cmのガンゾウビラメをネットイン。周囲からも歓声が上がった。「やりましたー」と、小原さんは満面の笑顔だ。

ウタセエビをエサにした五目釣りで小ダイが入れ食い【愛知・まとばや丸】ガンゾウビラメ35cmネットイン(提供:週刊つりニュース中部版APC・鬼頭佳嗣)

小ダイのすさまじい荒食いは続いているが、リリースサイズも多い。午前10時ごろにキープだけで27匹となり、帰宅後の調理の手間が怖くなった。小休憩を兼ねていったん釣りを止めて、ウロコ取りに専念する。

午前10時30分ごろ、船長が「もう少し型が大きいと良いのですが、皆さん小ダイをたくさん釣られました。サイズアップと他魚種を狙って大きく移動します。左舷の方は波をかぶりますのでキャビンに入ってください」と説明があり、別ポイントへの移動となった。

神島東でカサゴ釣りを楽しむ

航程10分弱で次のポイントである神島東に着いた。瀬木寄瀬よりも神島の岩肌がはっきり見える。大まかに言うと伊良湖水道が沖へ延長したような位置だ。「ここはカサゴが狙えますので、エサに小ハゼを配ります。一番下のハリに付けて釣ってください。水深45mです。根掛かりもあります」と、船長から放送があってリスタート。いきなり小原さんの左隣の釣り人が25cm前後の大型カサゴを連続ゲットした。

それを見て、小ダイにも飽きたので、エサ付けを下から小ハゼ、小ハゼ、ウタセエビに変更した。オモリの着底と同時に、ふんわりと仕掛けはわせてエサを自然に漂わせる。

ウタセエビをエサにした五目釣りで小ダイが入れ食い【愛知・まとばや丸】カサゴ&アジ登場(提供:週刊つりニュース中部版APC・鬼頭佳嗣)

ゴゴーンとひったくるようなアタリ。重量感が心地良い。23cm前後の良型カサゴが重連だ。「私もダブルです」と小原さんがアジとカサゴのダブルを見せてくれた。ここは瀬木寄瀬のような小ダイ入れ食いの忙しい釣りではなく、小ダイとカサゴ交じりの落ち着いた状況である。

そんななか、またもや小原さんがサオをしならせた。種類は分からないが、良型の獲物であることは間違いない。中乗りがすくい上げたのは30cmオーバーの3年生マダイ。ウタセ五目では大物になる。

しばらくして私にもゴゴーンと大きなアタリ。「ついにきたか高級魚!」と思いつつ、慎重に対応する。釣れたのは25cmの巨ベラ……。どうもツキがない。その後も飽きない程度にカサゴ釣りを中心に楽しみつつ、午後1時の沖上がりを迎えた。