「そうりゅう型潜水艦」は通常型潜水艦として世界一の性能を誇り、魚雷攻撃能力は伝統的に対潜攻撃能力が脆弱な中国にとっては大きな脅威である。日本は「そうりゅう型」12隻「おやしお型」11隻、「たいげい型」1隻の24隻保有している。1982年のフォークランド紛争では、南太西洋に潜航させていた1隻の英国原潜の魚雷攻撃でアルゼンチン海軍最大の戦艦が撃沈されている。米国の攻撃型原潜3隻あれば、魚雷攻撃により台湾海峡のすべての中国艦船を撃沈できるほどの威力がある。
「イージス護衛艦」は、イージスシステムを具備するミサイル搭載型護衛艦であり、強力なミサイル防衛能力を持つ。イージスシステムは遠くの敵機を正確に探知できる索敵能力、迅速に状況を判断・対応できる情報処理能力、一度に多くの目標と交戦できる対空射撃能力を持つ画期的システムである。この画期的システムを備えた「イージス護衛艦」は最強である。日本は現在8隻保有し12隻保有を目指している。中国・北朝鮮・ロシアはイージス艦を保有していない。
「いずも型ヘリコプター搭載護衛艦」は自衛隊が導入予定のf-35戦闘爆撃機を搭載して空母としての運用が可能である。日本は「いずも」と同型の「かが」「ひゅうが」「いせ」の「空母4隻体制」であり、日本国海上自衛隊は「アジア最強」(2017年米外交専門誌「ナショナル・インタレスト」参照)と評価されている。
「F-15戦闘機」は日本国航空自衛隊の主力戦闘機として約200機配備されている。改良が重ねられすべての中国機に対して対等以上の戦闘力を有している。日本はさらに高性能の「F-35戦闘機」を導入する。そのうえ、岸田政権が導入する長射程ミサイル等を含む「反撃能力」の保有は、日本の防衛力・抑止力を一層強化するであろう。

海上自衛隊HPより
このように、日本の防衛力とりわけ日本国海上自衛隊の実力は核兵器を除けば世界トップクラスであるが、軍事技術の発達は日進月歩であるから、今後も防衛力の充実強化を怠ってはならない。しかしながら、日本の防衛上の最大の弱点は、日本が核兵器すなわち日本独自の核抑止力を保有していないことである。今後も日本が国を守る自衛のための独自の核保有が困難であるとすれば、せめて米国の核兵器を日本国内に配備しこれを有事の際に共同で運用する「核共有」(ニュークリア・シアリング)の導入実現が必要不可欠である。早急に日本政府は米国と導入に向けた協議を開始すべきである。
ロシアは隣国ベラルーシと戦術核配備の合意をしたが、これも一種の「核共有」であり、今後は小国ベラルーシを侵略する国は皆無となるであろう。それほどに「核共有」の核抑止力としての効果は絶大なのである。