アクティブに楽しむ旅行もいいが、出歩かずにゆっくりと宿で過ごす“おこもり旅”も大人の贅沢だ。部屋にプライベートな露天風呂があれば、周囲の目を気にすることなく、食事の前後や就寝前など気の向くままに湯浴みができる。今回はそんなおこもり旅にぴったりの、露天風呂付き客室がある高級宿を5つ紹介する。
目次
・極上の宿で何もしない贅沢な時間を「山代温泉べにや無何有」
・山形県かみのやま温泉にある「日本の宿 古窯」
・和歌山・南紀白浜で美食と名湯を堪能できる宿「くろしお想」
・くつろぎの湯宿「ラフォーレ箱根強羅 湯の棲」
・絶景の露天風呂付き客室で伊勢湾を見晴らす「旅荘 海の蝶」
極上の宿で何もしない贅沢な時間を「山代温泉べにや無何有」
石川県加賀市の山代温泉にて1928年に創業した旅館「山代温泉べにや無何有」。大きな樹木が自由に生い茂る自然の山庭を囲むようにして建つ別荘のような宿は、世界で最も美しいホテル・レストランのコレクションと謳われる「ルレ・エ・シャトー」のメンバーでもある。
わずか16室の客室は、全室温泉露天風呂付きだ。全ての客室は山庭に面しており、客室内は畳敷きの本間、竹敷の広縁、檜の月見台、柿渋染めの手すき和紙、珪藻土の土壁など、異なる空間や素材を幾重にも介在させながら、いずれの部屋も山庭に向かって水平方向に奥行きを感じさせる落ち着いた和のたたずまいとなっている。
また、宿のスパ「円庭施術院」では、温泉と薬草を使った「薬師山トリートメント」で心身のケアを行っている。日頃の疲れを取り除きリフレッシュしたい人におすすめだ。
また、同宿には図書館も併設。「メインライブラリー」に加えて、「フォレストライブラリー」と「ライブラリーゼロ」、趣きの異なる3つのライブラリーで静かに読書を楽しめる。
広大な空間にアートスペースと書庫を備えた「ライブラリーゼロ」のアートスペースには、現代アーティスト宮島達男氏とべにや無何有設計者の建築家竹山聖氏による作品「ゼロの転位 Replacement of Zero」を展示。書庫には、ゼロ・無・空などをテーマにした哲学・数学・美術などに関する書籍が集められている。
夕食と朝食は、赤松のご神木を望む大きなテラスを備えるダイニング「懐石・方林」で。豊かな山海の恵みで知られる加賀・能登は四季を通して食材の宝庫だ。口福の和食を九谷焼・山中塗・輪島塗の器で楽しめるほか、石川の地酒や、ソムリエが料理に合わせてセレクトした飲み物も用意している。
自然の恵みあふれた山代温泉で贅沢なひと時が味わえる「山代温泉べにや無何有」を次の旅先候補の一つに加えてみてはいかがだろう。
山代温泉べにや無何有
所在地:石川県加賀市山代温泉55-1-3