4位:チアゴ・サンタナ
言わずと知れた昨2022シーズンのJ1得点王FWチアゴ・サンタナ。今季も12ゴールを挙げ、清水に加入してからは3年連続となる2桁ゴールをマークしている紛うことなき稼ぎ頭だ。昨季と変わらず前線での起点としての働きはもちろん、左足の強烈なミドルシュートやヘディングでゴールを重ねてきた。
清水の同ポジションで言えば下部組織育ちで元日本代表のFW北川航也や世代別韓国代表経験もあるFWオ・セフンなど、他クラブへ期限付き移籍中の選手も含め世代を問わずタレントは揃っている。しかし、両者ともに要所での得点など活躍を見せたものの、サンタナからポジションを奪取することはできず、事実上1強の状態が長く続いている。今季もゴールを量産した決定力と前線での迫力に加え、チーム内でサンタナの地位を脅かす選手が乏しいという意味でも手放せない選手4位とした。
3位:山原怜音
大卒2年目の今季は、DF山原怜音にとって苦難のシーズンだったと言えよう。昨季はルーキーイヤーながらもJ1で躍動し、今季はJ2でより無双ぶりを期待された山原。しかし、チームが開幕からの未勝利に苦しむなか第6節で負傷交代。以降リーグ戦復帰までは約4ヵ月を要した。それでも復帰後は持ち前の精度の高いクロスやラストパス、セットプレーキッカーとしての役割を全う。終盤には強引なまでの縦への推進力も見られ、改めて能力の高さを見せつけていた。
守備面を見れば、今季より清水に復帰したDF吉田豊と比較するとやや後れを取る部分もある。しかし、攻撃面では若手ながら国内屈指の選手であることは間違いない。GK権田やMF乾貴士などチームの中核にベテランが多い清水。だからこそ、24歳の山原はクラブにとって次世代を牽引する重要な存在と言える。負傷の影響で出場機会が少なくなりつつも、復帰後見せた質の高いキックや推進力。そして、なによりもクラブの将来を担える人材の1人として手放せない選手3位とした。
2位:カルリーニョス・ジュニオ
2位には今季チームトップスコアラーのFWカルリーニョス・ジュニオを挙げたい。加入4シーズン目となった背番号「10」は、主に左サイドでその攻撃力の高さを発揮。前への推進力や15のゴールで、チームの主力としての役割を果たしてきた。また、今季特に頼もしさを見せたのが守備への意識とその強度。
献身的な守備で度々相手攻撃の芽を摘み、パスカットから決定機も作っていた。その高い走力と攻撃性に加え守備でも魅せた今季の活躍を見れば、国内複数のクラブが興味を示していても不思議はない。とはいえ、清水においても重要な得点源である。攻守に渡る総合的な能力の高さと、クラブにとっても特別な背番号「10」の継承者であることから、手放せない選手2位とした。