オープンスポーツのボクスターから派生したクーペのポルシェ ケイマンは、2シーターミッドシップとして、ボクスターとともに同ブランドの入門モデルとして設定されています。
入門といってもピュアスポーツであることは間違いなく、GTSやGT4などの上級バージョンはサーキット走行を楽しむ層からも高く支持されています。
そんなケイマンを中古で買う際のおすすめモデルを紹介します。
目次
ボクスターの派生モデルとして誕生したポルシェ ケイマン
ATがPDKへと進化した2代目
ボクスターの派生モデルとして誕生したポルシェ ケイマン

911という看板車種が採用するRR(リアエンジン/リアドライブ)にスポットライトが当たりがちなポルシェの歴史において、ミッドシップやFR(フロントエンジン/リアドライブ)のなかには失敗作と評されるモデルも確かにありました。
そのなかでも大成功を収めたボクスターから派生するカタチで2005年に登場したケイマン(987型)は、ライバルに引けを取らないスペック、ひと目でポルシェのスポーツカーと分かるスタイリングが与えられたこともあり、商業的には十分に成功作といえる状況にあります。
SUV全盛の現在では、カイエンやマカンほどは見かけないにしても中古車市場にも比較的多くの選択肢が残っています。

ミッドシップレイアウトの2シータークーペですが、リヤハッチ下のラゲッジに加えて、フロントにも収納スペースが用意されていて、大人2人の1泊旅行程度であれば十分にまかなえる実用性も備えています。
初代は2005年から2012年まで販売され、現在は物件数もかなり減っていますが、走行距離が3〜4万km程度で300万円を切る個体も散見されます。
MTとATであるティプトロニックSの比率は、ポルシェであっても後者のほうが多くなっています。
価格面でこなれているのは、2.7L水平対向6気筒を積んだ素のケイマンで、より速さを重視するのなら3.4LのケイマンSがオススメです。
ATがPDKへと進化した2代目

中古車市場では、2012年12月に発表された2代目ケイマン(981型)のほうが、初代よりも少し選択肢が増えています。
エンジンは、初代同様、2.7Lと3.4Lの水平対向6気筒。2ペダルのトランスミッションは、デュアルクラッチ(DCT)のPDKへと進化しています。
加えて、よりスポーティな3.4LのGTS、2015年にはGT4というハードな仕様も追加されました。

GTS、GT4は予算が許せばとくにハードなスポーツ派にオススメですが、当然ながら価格は高値安定状態。さらに、GT4はかなり足まわりも引き締まっていて、街乗りではそれなりの覚悟が必要です。
街乗り中心であればケイマンを、ワインディングや高速道路を使ってロングドライブも楽しむならSがベストチョイスです。GT4は、サーキット走行も見据えている方に価値があります。