新耐震基準を満たしているかどうかも重要

耐久性というテーマでいえば、築年数が30年以上のマンションを購入する場合には「建築日がいつなのか」を確認することも重要です。1981年6月1日以前に建てられていれば旧耐震基準が、それ以降に建てられていれば新耐震基準が適用されています。

旧耐震基準は、震度5程度の地震で倒壊しないことという基準でした。しかし、新耐震基準では「震度5程度の中規模地震でほとんど損傷しないこと」「震度6強から7に達する大規模地震で倒壊・崩壊しないこと」とされています。そのため、いくらマンションの鉄筋の腐食を抑えることができていたとしても、1981年6月1日以前の建物は構造体が弱い可能性があります。もちろん旧耐震基準のマンションでも耐震診断を実施の上、耐震補強の工事をしている場合は、一定の安全が担保されているケースもありますが、1つの目安として建築日が1981年6月1日より前か後かは注意しましょう。

ここで解説してきたことをまとめると、マンションを選ぶ際には、「新耐震基準が適用されていているのか」「構造体のメンテナンスがしっかりと行われているのか」の2点の確認が重要といえます。しかし、いくら新耐震基準が適用されているマンションだとしても、メンテナンスが行き届いていない場合には、構造体の耐久年数が短くなってしまうため注意しなければなりません。

メンテナンスや大規模修繕工事の状況については、各マンションの管理組合が保管している書類で閲覧できます。「マンションを購入する可能性がある」といった正当な理由があれば、誰でも閲覧できると法律で定められています。必要に応じて請求しましょう。

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文・RENOSYマガジン編集部/提供元・RENOSYマガジン

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