明星から「麺とスープだけ 黄金鶏油中華そば」が発売となっている。その名の通り、具材がなく麺とスープにこだわり抜くという超個性。その心意気は素晴らしいが、果たして本当にカップラーメンに具材はいらないのか。今回はそこにスポットを当てつつ、実食レポートをお届けしよう。
今回の主役となる「麺とスープだけ」と対比するために用意したのは8月29日に発売された同じく明星の「一平ちゃん からあげ醤油ラーメン」。鶏のからあげ風の具材がたっぷり入っており、醤油味ながらある意味「麺とスープだけ」シリーズと真逆の存在だ。ということで、いくつかの段階を踏みながら具材に関する検証を行なっていこう。
検証その1:出来上がるまでのワクワク感
麺とスープだけには、液体調味料とスパイスのほかに粉末だしが入ったティーパック的な小袋が付いており、これを投入してからお湯を注ぐ。そして5分間寝かせてふたを開け、液体調味料を入れる前に小袋をお湯に浸しながらしゃぶしゃぶと10回ほど泳がせる。すると、まだ調味料を入れていないお湯の色が黄色く濁ってきた。この段階でちょっとスープを啜ってみると、うっすら煮干しのようなだしの風味を感じる。これは何だか楽しいし、完成した味への期待も高まる。
対して、からあげ醤油ラーメンはお湯を入れて5分間待つだけ。まあ、よくあるスタイルだ。からあげ的なフリーズドライの具材がたっぷり見えるが、この段階では特にワクワクもしないし無感情。からあげは好きだけど、ここでテンションがぶち上がるほどではない。
というわけで、だしパックなどの工夫があるなら、出来上がるまでのワクワク感に具材は無関係であることが分かった。
検証その2:完成したビジュアル
完成した麺とスープだけは美しいストレートの中細麺と、キラキラと輝く黄金の名に偽りないスープが印象的。今すぐ食べたくなる力強いビジュアルだ。シンプルさによって高級感を与えるという憎い演出に成功している。
比べて「からあげ醤油ラーメン」は、これはこれでなかなかのパンチ力。からあげ的なものが麺よりも目立っている。ここまでやられると、こちらも今すぐ食べたい欲が上昇。具材が持つ大きな力を見せつけられた。
しかし、麺とスープだけのエレガントな佇まいを見ると、具材の魅力は否定できないものの、絶対に必要というわけではないように感じる。ということで、この段階では具材不要説が有利な状態に。