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その③:いすゞ ビークロス
その④:三菱 アウトランダーPHEV

その③:いすゞ ビークロス

日本のSUV史に残る名車(迷車?)5選
(画像=『CarMe』より 引用)

1997年にいすゞが発売したビークロスは、まごうこと無く迷車です。しかし、コンセプトカーの”ヴィークロス”は、名車の資質十分でした。

”ヴィークロス”は、3代目ジェミニのコンポーネントを流用した全天候型のコンパクトスポーツSUVとして企画され、チーフデザイナーは現・日産自動車デザイン本部長の中村史郎が務めたモデルでした。

もしもヴィークロスが市販されていれば、世界初のオンオフ両用のスペシャリティクロスオーバーSUVとして注目されたことでしょう。

しかし、そのヴィークロスの好評ぶりを受けて実現した量産にうつされたビークロスは、迷車でした。

デザインはコンセプトカーを忠実に再現しようとしていましたが、実際にはコンポーネントがジェミニではなくビッグホーンに変更されたため、小型ではなく大型車になり、ヴィークロスのデザインの再現は細部では実現しませんでした。さらにコンセプトも変更となり、クロスオーバーではく本格的クロカンへとなります。要はかっこいいビッグホーンになってしまったのです。

結局、市場での評価は芳しくなく、2年間で日本市場で販売されたのは約1,700台に留まりました。

その④:三菱 アウトランダーPHEV

日本のSUV史に残る名車(迷車?)5選
(画像=『CarMe』より 引用)

三菱 アウトランダーPHEVは、SUVにプラグインハイブリッドを導入したエポックなモデルです。

2012年の発売当時、世界でもっとも優れたPHEVと評価され、現在でも同車を超えるPHEVは存在しないと筆者は思っています。なにがすごいかというと、1台でEV、シリーズ式ハイブリッド、パラレル式ハイブリッドを実現している点です。

EV走行可能距離もPHEVとしては長く、60.2km。通勤主体の運用なら、ガソリン給油は月に1度あるかないかとのこと。総合燃費が67km/Lを実現している点もポイントです。

アウトランダーPHEVの優秀さは、2016年にウクライナ警察がパトカーとして651台を採用したことでも実証済みです。