臨死体験の説明になるのか

今回の研究は、人工呼吸による生命維持装置の停止が脳全体の電気活動の一時的な急増を引き起こすことを実証している。研究者らは観察した脳活動のパターンが、臨死体験中の鮮明な知覚に関する主観的な報告の説明となる可能性があると示唆している。

しかしもちろんこのケースでは瀕死の患者たちはまったく意思疎通が不可能であったため、2人に観察された脳活動が臨死体験と関連していると結論付けることはできない。脳活動の異変は意図せぬ人為的なものであるか、何らかの病理学的プロセスの結果として発生した可能性も残されている。

4人の死にゆく人の脳波をモニターした結果…? 脳内で起こっている驚愕の事実
(画像=画像は「Pixabay」より、『TOCANA』より引用)

それでも研究者らは、今回の発見は心停止時のまだ解明されていない“意識”のさらなる調査を正当化し、人間の意識と脳のメカニズムのより深い理解に通じる可能性があると主張している。

あたかも大質量の恒星が一生の最期に起こす「超新星爆発」や花火大会の最期を飾るクライマックスのように、死の瞬間には脳内でエキサイティングなイベントが起こっているのだろうか。死ぬ瞬間に何を体験するのか、極論すれば死んでみるまではわからない臨死体験だが、この神秘の領域に科学がどこまで迫れるのか引き続き注目していきたい。

参考:「Big Think」ほか

文=仲田しんじ

提供元・TOCANA

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