筋トレを始めたばかりの人の中には「早く筋肉をつけたい」「早く理想の身体に近づけたい」という思いが強く、毎日筋トレするという人もいるだろう。しかしその毎日の筋トレが本当に効果的かどうか考えたことがあるだろうか?

知っておきたい筋肉の「超回復」の重要性

「筋トレは毎日やればやるほど筋力がつく」というのは実は間違いだ。NGとまでは言わないが、効率的ではない。

なぜなら筋肉はいったん筋繊維が破壊された後、そのあと筋肉が修復する過程で、より強くなろう、より大きくなろうとする性質があるためだ。これを「超回復」と呼ぶ。

この超回復にかかる時間は、筋トレ後約24~48時間くらいかかると言われている。その間は栄養と休息を十分にとって、筋肉が回復するのをサポートしなければならない。

逆に言えばそれより短い期間で筋トレしてしまうと、筋肉が回復しないままさらに破壊を繰り返すため、筋肉が大きくなるどころか、逆効果になってしまうこともあるのだ。

筋肉の成長させるのには筋トレ以外に、十分な休養と栄養も重要だということを忘れてはいけない。

理想の筋トレは週2~3回?

筋トレした後、筋肉が修復するまでに24~48時間かかることを考えると、理想的な筋トレの頻度としては週2~3回だろう。

特に日常的に筋トレしていない人は、している人に比べて超回復の時間が長くかかるという報告もあることから、最初は無理せずにきちんと間隔をあけて筋トレする方が身体づくりという観点では効果的なのだ。

逆に1週間に1回の筋トレだと、超回復後すぐに筋トレしないため効果が半減してしまうとも言われている。筋肉を維持するのであれば週1回でよいかもしれないが、筋肉を増やすのであれば最初は週2回、慣れてきたら週2~3回筋トレするのが効果的というリサーチもある。

分割法を使って効率的な身体作りを

「ジムに行くことがモチベーションになっている」「ジムで筋トレをするのがストレス発散」という人もいるだろう。そういった人は「分割法」という筋トレ法が向いている。

分割法とは、日によって鍛える部位を分けて筋トレする手法のこと。

分割法を使えば、たとえば上半身を月曜、木曜、下半身を火曜、金曜、腹筋を水曜、土曜といったように、毎日筋トレできる。オーバーワークになりすぎないようにするなど、注意が必要な部分はあるものの、毎日身体を動かしたいという人にとっては分割法が向いている。

筋トレの効果は朝起きてすぐ?夜寝る前?

また、筋トレはいつやると効果的なのだろうか?忙しいビジネスパーソンにとっては空いている時間にトレーニングをする、が正解だが効果的と言われている時間帯も知っておくべきだ。

筋トレをやる上で意識したいのが自律神経だ。自律神経は内臓、血管などの働きをコントロールし、体内の環境を整える神経であり交感神経と副交感神経がある。交感神経が優位だと体温の上昇や心臓機能の向上が見られ、逆に副交感神経が優位だとリラックス状態になり心拍数は下がってくる。

筋トレするのには交感神経が優位の時がよいのだが、朝や寝る前は副交感神経が優位になっている時が多い。そのため朝や寝る前では筋トレ効果を得られないばかりか、自律神経のリズムを狂わせてしまうリスクもある。

そういった状況を考えて、筋トレするのに効果的な時間帯は午後~夕方だと言われている。日中働いているビジネスパーソンがこの時間帯に筋トレするのは難しいかもしれないが、たとえば残業する前にいったんジムで30分程度の汗を流すなど工夫次第では可能だろう。

筋トレは週2、夕方にするのが効果的

筋トレは同じ部位を毎日するというのは非効率で、週に2回、そして午後から夕方に時間をとって行うのが効果的と考えられる。身体作りに真剣に取り組みたいという人は、一度意識してみるのがいいだろう。

文・MONEY TIMES編集部
 

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