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納車待ちのハリアーが突然白紙?
法規対応によって再契約が必須に
対象は主に上位グレード
今後同じような問題が起こりうる可能性も

納車待ちのハリアーが突然白紙?

強制的にハリアーの注文が取り消しに…ディーラーに聞いた「次の車種」とは
(画像=現行ハリアー Z、『MOBY』より引用)

2022年に入って、納車待ちをしていたハリアーの契約が突然キャンセルされ、再度契約し直しをやむなくされたというユーザーが増えています。

しかもこれまで待った期間に関わらず、納期は半年以上も延長され、しかも車両価格は値上げという対応に怒りの声も少なくありません。

なぜこのようなことになってしまったのか、トヨタの販売店に取材しました。

法規対応によって再契約が必須に

強制的にハリアーの注文が取り消しに…ディーラーに聞いた「次の車種」とは
(画像=現行ハリアー Z“Leather Package”(ハイブリッド)、『MOBY』より引用)

まず、契約を白紙に戻さなければいけなくなった理由としては「法規対応」の存在があります。法規対応とは排ガス規制や騒音規制といった、国が定める基準値を満たす改良を加えることを指します。

中でも騒音規制は2022年9月以降、基準値を満たさない車種に関しては新車販売が禁止されます。登録もできなくなるので、改良前の仕様を購入したユーザーであっても、改良後の仕様に切り替えてもらうことになります。

改良がこの法規対応だけなら価格の変更もないことが多く、販売店の担当者から「改良後の仕様にシフトします」と伝えられて終わりなので、それほど問題になることはありません。

今回は法規対応に一部改良も重ねてしまった

今回大きな騒動になってしまったのは、前述の法規対応に加え、大幅な値上げを含む一部改良を同時に行ってしまったことが原因です。

人気車種であるハリアーは半導体不足が問題になる前から長納期化していたうえ、改良後の仕様にシフトするには追加で十数万円の料金も加算されることで、ユーザーの不満が爆発したかたちになりました。

本来ならばもう少しで納車だったにも関わらず、再度契約したことで来年の4月以降に再延長したという方もいるようです。

一番大きかったのは値上げの金額

もし法規対応が含まれていなければ再契約の必要はなく、含まれていたとしても値上げがなければさほど不満はなかったことでしょう。

実際、ヤリスやヤリスクロスもハリアーと同じようなケースだったものの、価格が据え置きまたは1万円程度の上昇だったため、そこまで大きな問題にならなかったといいます。