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WRCではドライバーズタイトルを獲るも、見えてきた限界
WRCではドライバーズタイトルを獲るも、見えてきた限界
当時のランエボはWRC(世界ラリー選手権)が主戦場だったこともあり、1996年一杯までエボIIIで戦った三菱ワークスは1997年にエボIVへスイッチ。
もうこの頃にはグループAラリーマシンのフル参戦に熟練度を深めていた三菱ワークスは、モデルチェンジした新型ランサーベースのエボIVでも確実に成果を残し、デビュー戦となる開幕モンテカルロを3位入賞で終えたのを皮切りに上位入賞は当たり前。
第4戦ポルトガルから第7戦アルゼンチンまで3連勝、第10戦フィンランドでも優勝してこの年は4勝、ドライバーズタイトルは前年に引き続きトミ・マキネンが獲得しました。
ただし重量増加をハイパワー化で補っても5ナンバー車のナロートレッドでは戦闘力に限界があり、エボIII以前から採用していた電子制御デフ技術(市販車のAYCとは別らしい)をもってしても、エボIVでは前年より1勝少ない4勝に終わったとも言えます。
1997年もマニュファクチャラーズ・チャンピオンを獲ったのは3年連続のスバルで、この年から市販車の生産規定が緩く、改造範囲が広いWRカーとなったインプレッサに対し、あくまで市販車のチューニングカーに過ぎないグループAマシンの限界が露呈しました。
グループAにこだわるならハナからより強力なベース車を市販するしかなく、次のエボVからワイドフェンダー&トレッドの3ナンバーボディへ移行、5ナンバーランエボはエボIVが最後となったのです。
なお、WRC以外でも国内競技へ参戦しますが、改造範囲の限られるカテゴリーではエボIIIを長く好むユーザーは多く、エボIVは比較的早く台数が減っていった印象があります。
それでもモータースポーツでの成績にこだわらず、チューニングも自由なストリート系のユーザーなら、駐車スペースなど物理的な制約から3ナンバー車の所有が難しい場合の5ナンバー4WDターボ最新・最強マシンとして、エボIVのGSRは歓迎されました。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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