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カッコイイし、性能も優れていたのに塩漬けとなった11年間

カッコイイし、性能も優れていたのに塩漬けとなった11年間

「なぁ日産、もっと大事にしてあげてくれよ」カッコよくて高性能なのに“不遇”?なZ32フェアレディZ【推し車】
(画像=ほとんど忘れ去られた1989年に初の(そして唯一の)マイナーチェンジを敢行、「まだ売る気があったのか?!」と驚かせたほど、それまで半ば放置されていた,『MOBY』より 引用)

4ドアサルーン、あるいはそれを由来とする2ドアクーペと異なり、最初から2ドア2シーター/2+2シーターのスポーツクーペとして作られたZ32は、当然のごとくGT-Rよりワイド&ローでショートホイールベース。

空力でもコーナリング性能でも有利な素性を持ち、ラグジュアリー志向ゆえにBNR32より軽くもなく、VG30DETT搭載車ではエンジンルームもキチキチでチューニングや熱問題を抱えていましたが、グラマラス&エレガントなデザインにファンも多かったものです。

RB26DETTほどではないとはいえ、チューニングすれば600~700馬力程度は可能で、アメリカのポンネビルで最高速に挑んだフルチューンZ32は実に「421km/h」もの速度を記録しており、アメリカのIMSAレースなどでも活躍しました。

しかし、日産が誇るスポーツモデルとしてスカイラインGT-RがBNR32から33、34と進化していったのに対し、Z32は細かい仕様変更やグレード変更があったくらいでマイナーチェンジすらなく、基本的には塩漬け。

経営危機にあって、改良しても需要が限られるスポーツクーペに手間をかけていられない…とばかりに放置され、新世代のVQエンジンへの換装やワイドボディ化も却下、1998年にようやくマイナーチェンジされた時には、「今さら?!」と驚かれたほどです。

どちらかといえば米国日産向け、日本向けとしては本国の日産が力を入れたがらないZの悲哀はZ32でその頂点に達していましたが、それでも2000年までの11年、地道に作った甲斐があり、仏ルノーが介入したリバイバルプランでZ33として復活する道が残されました。

日本では発売直後を除き、表街道で恵まれた生涯を過ごしたとはいえないZ32ですが、時々見かけた時は「スポーツカーって、やっぱカッコイイよね」と夢を持たせるクルマだったのは確かで、早々にモデル廃止とならなかったのは幸いです。

今のRZ34も、ファンに行き渡らないほど細々としか作ってもらえぬ不遇を味わっていますが、日産は「フェアレディZ」というブランドや、それを足がかりに日産ファンとなっているユーザーを、もっと大事にしてほしいと思います。

※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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