キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です
寒い。いよいよ冬の到来ですね。
車中泊仕様車やキャンピングカーは車内にいる時間が長いですが、おそらく半分はエンジンを切った状態。
暖房付きエアコンとそれを動かす強力なサブバッテリーなどの電源を搭載していない限り、真冬の車内はどんどん冷えて「とても寝られたもんじゃない」という状況になりかねません。
そこで毎冬注目されるのがFFヒーター(エアヒーター)。
燃料切れの心配がなく、長時間、車内をガンガン暖めてくれる冬の車中泊の強い味方です。
でも、後付けできるの?値段はどのくらいするの?どんな車にも付けられるの?など、謎なことも多いのではないでしょうか。
そこで今回、FFヒーターの2大メジャーブランドの一つであるエバスベッヒャーミクニの、キャンピングカー向け卸販売元のホワイトハウスに取材!
いろいろと疑問点をぶつけてきました。
FFヒーターとは?
まずあらためてFFヒーターとはなんなのか、おさらいしたいと思います。
「FFヒーター」とは、エンジンを切っている状態でも使用できる燃焼式ヒーターのこと。
エバスベッヒャーミクニ(エバス)と、もう一つベバストが代表的で、どちらもドイツのブランドです。
今回取材にご協力いただいたホワイトハウスが取り扱っているのはエバスの方。 エバスのFFヒーターの特長としては、
- とにかく暖かい。しかもすぐに車内が暖まる。
- 外気を吸って内気を出すので一酸化中毒にならず一晩中つけていられる。
- 車のエンジン用の燃料(ガソリン・軽油)を使い、低燃費なので長時間暖められる。
- ガソリンスタンドでの給油=FFヒーター用の燃料補給なので、手間がかからない。
- 電気も使うけれど、ほんの少しなのでサブバッテリーの電池切れの心配もない。
- エンジンを切っている状態でも使用できる。
- 新型のB2Lというモデルは標高センサーで5000mまで自動制御
家で使うガスファンヒーターを想像してみてください。
あれは都市ガスやLPガスが燃料ですが、FFヒーターも同じ燃焼式。燃料を室内(車内)で燃やしますから、すぐに温風が出て暖まります。
車両の大きさ(車内の広さ)や設定温度にもよりますが、「目安で丸二日動かして2リットル程度」(ホワイトハウスの井坂さん)
通常エンジンアイドリングだけで、車種により差はありますが、2000CCクラスで一時間1リットル弱は消費するというので、FFヒーターがいかに低燃費かわかりますね。
きちんと施工されていれば排気は完全に車外に出せるので、一酸化炭素中毒の心配もありません。
そして、車中泊でご法度の停車時や就寝時のエンジンアイドリングもしなくていいので、まさに車中泊のための暖房機器といえます。
いいこと尽くめですが、デメリットはないのでしょうか。
「これといったデメリットは思い浮かばないです。強いて言えば使わない夏場でも1カ月に1回くらいは稼働させて燃料を循環させたほうがいいですね。より不具合が出にくくなります」(井坂さん)とのこと。
そして気になる価格ですが、ホワイトハウスではオープン価格としています。
実勢価格はキャンピングカービルダーや取り付け店によって異なるものの、大体20万円前後といったところのようです。
どんな車にも取り付けられるのか
良いのはわかったけれどなんだか大がかりな機器にも思えるので、大型のキャンピングカーや、そこまででなくてもトヨタのハイエースや日産のキャラバンくらいのサイズの車じゃないと付かないのでは?という疑問もあるかと思います。
「実際に弊社(ホワイトハウス)のホンダのフリードやN-BOXベースのキャンピングカーにも、付いていますよ」(井坂さん)
本当でした。
今回ホワイトハウスキャンパー横浜の店舗でお話しを伺ったのですが、ショールームに展示してある小型車や軽バンベースのキャンピングカーにも、まるで純正装備のように違和感なく設置されていました。
軽自動車に付けられるのですから、設置対象は選ばないと言っていいでしょう。