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売れなくともないと寂しいのが「高級車」というもので…
プレジデントのショート版で高級!カッコイイ!でも販売は…4代目(2001年)
売れなくともないと寂しいのが「高級車」というもので…
かつては「シーマ現象」という言葉すら産んだほどの国産高級車革命の旗手、日産が誇る高級セダンだったシーマですが、2022年にフーガやスカイラインのハイブリッド車ともども販売を終えてしまい、今や影も形もありません。
トヨタなど他社の状況を見ても、セダンがメーカーの象徴となる高級車であること自体、もはや「古臭い」のでは仕方ありませんが、長年の日産ファンとしては寂しさを感じる人も多いことでしょう。
MOBY編集部がAIに聞いた、「30〜50代のクルマ好きが気になる名車」には歴代シーマがノミネートされていますし、今回はシーマでも末期のモデルとなる、4代目(2001年)と5代目(2012年)を紹介します。
プレジデントのショート版で高級!カッコイイ!でも販売は…4代目(2001年)
2001年1月にフルモデルチェンジした4代目シーマは、セドリック/グロリアの上級派生版として型式もY31~Y33系だった先代までとは異なり、13年ぶりにモデルチェンジした日産の最高級車、プレジデントのショートボディ版という大変化が!
おかげで高級感は格段に上がり、エンジンもシーマ伝統の3リッターV6DOHCターボ(先代からのVQ30DET)だけでなく、4.5リッターV8直噴エンジンVK45DD搭載車も設定、2~3代目のように、「プレジデント未満だから4.1リッターね」ということもありません。
V8エンジン車のヘッドランプには、小型プロジェクターランプを中心に6つのランプが砲身のようにグルリ取り囲む、通称「バルカンヘッド」という特徴もウケました。
2008年2月までのモデルは少々、「メルセデス・ベンツ風に寄り過ぎ?」とも感じましたが、それ以降のインフィニティ風デザイン(実際、海外では3代目インフィニティQ45として販売)よりは、「日産が誇る最高級ドライバーズカー」という趣。
ロングボディでショーファードリブンのプレジデントともども、「これぞ新しい日産のフラッグシップにふさわいいクルマ!」と期待させましたが…既にエルグランドなどオラオラ顔の大型高級ミニバンがウケる時代でしたから、販売実績は寂しいものでした。
常にフーガより1桁少ない台数しか売れず、末期には年間販売2桁では仕方ありませんが、2003年には直噴V8が普通のV8へ、2007年にはVQ30DETが廃止されて「シーマのアイデンティティ」が失われていき、2010年にはついに後継車もないままシーマ自体、廃止!
一時はフーガが日産の最高級セダンになるのでした。