目次
第2世代GT-Rがあった頃のスカイラインセダン
スポーティな名車か異端の失敗作か、8代目R32系(1989年)
4ドアGT-Rも設定された、9代目R33系(1993年)
考えようによっては「最後のスカGセダン」?10代目R34系(1998年)
第2世代GT-Rがあった頃のスカイラインセダン
4ドアGT-Rと言われた事もあるが、実際は自然吸気仕様のRB26DEを積み大人のスポーツセダンを狙った、8代目R32スカイラインセダンの「オーテックバージョン」 かつてプリンスで生まれ、同社が日産へ合併後は日産のスポーティーな看板車種として2023年現在も存続している「スカイライン」。
レースで戦ったイメージから2ドアのハードトップやクーペの印象が強く、以前はバンやワゴン、クロスオーバーSUVもラインナップしていましたが、実際は4ドアスポーツセダンがその本質だと言えるでしょう。
MOBY編集部がAIに聞いた、「30~50代のクルマ好きが気になる名車」にもノミネートされている歴代スカイラインセダンですが、今回は復活した第2世代GT-Rもラインナップしていた8~10代目(R32~R34)のスカイラインセダンを紹介します。
スポーティな名車か異端の失敗作か、8代目R32系(1989年)
8代目R32スカイラインセダンGTS25タイプX・G
ハイソカー世代を駆け抜けた1980年代の6代目R30 / 7代目R31に対し、1989年にモデルチェンジした9代目R32系はその根本が大きく異なり、グループAレースで勝利するために復活したBNR32「スカイラインGT-R」の存在ありきで開発されました。
ただし基本的には2ドアクーペ/4ドアセダンとも5ナンバーサイズで作られた最後のスカイラインであり、R32系のスカイラインセダンはクーペ同様のスマートでいかにも俊敏そうなルックスの、スポーツ派には好ましいスポーツセダンに仕上がっています。
ただし、GT-Rの存在を前提にした代償として小さくまとまりすぎた感があり、特に4ドアセダンは車内の狭さが致命的。
「901運動」で鍛え上げられた足回りなど走りの良さはクーペ同等のため、GT-R用エンジンをNA化したRB26DEを積む大人のスポーツセダンをオーテックバージョンとしてラインナップしたりと、実用性とは異なる面で魅力アップも図られます。
しかしクーペはともかく、「日産プリンス店向けの大衆向けアッパーミドルクラスサルーン」としての役割を大きく外れたR32系のセダンは歴代最大の「異端児」であり、販売台数では先代R31を下回るなど、「名車」と「失敗作」、両極端の評価となりました。