11月の代表ウィークが終了。日本代表選手らの疲労を示唆する発言や負傷離脱を巡って酷使問題に揺れた。国の威信をかけて挑む試合の数々は、各国の代表戦士たちに誇りを与えるとともに、パフォーマンス低下や疲労による負傷などをもたらす可能性があるものだ。
しかしそんな不安をも感じさせないほどに、いつも私たちサッカーファンに最高の試合を届けてくれるのがここで紹介する対戦である。日本時間11月25日の21時30分からエディハド・スタジアムで行われる大一番、プレミアリーグ第13節マンチェスター・シティVSリバプールについての見どころを紹介する。
シティとリバプールの現在地
プレミアリーグ2023/24シーズン、現在首位を走るマンチェスター・シティと2位につけるリバプール。勝ち点はシティが28ポイント、リバプールが27ポイントで、その差はわずか1ポイントだ。第13節の直接対決は事実上の首位対決となり、今後の優勝争いにも大きく関わってくる試合となるだろう。
直近5試合の成績はシティ2勝、リバプール3勝。ここ数年イングランドのフットボールを引っ張って来た両チームの拮抗したライバル関係はまだまだ続くのか、それともこの試合でどちらかがその関係に一石を投じるのかという点に注目である。
シティの注目ポイント
まずは第13節ホームチームとなるシティ。昨2022/23シーズンの王者であり、今シーズンもここまで見事な強さを見せている。ペップ・グアルディオラ監督の戦術も新たなフェーズへと突入。センターバック(CB)の選手が中盤の位置にまで上がるビルドアップの形に、いまだ多くの対戦チームが手を焼いている。
特筆するべきは、今夏より加入したFWジェレミー・ドクの存在だ。第4節のフラム戦(5-1)にて初スタメンを飾ると、持ち前の独特なステップのドリブルで相手を翻弄。同ポジションの10番ジャック・グリーリッシュとの違いを演出してみせると、そこからは継続的に出場時間を増やし、瞬く間に主力の存在になった。リバプール戦でも、ドクと相手DFが1対1になるシチュエーションを創り出すことができれば、一気にチャンスへと結びつく可能性は高い。
しかしシティの問題は、ここにきて急増した怪我人の多さである。第12節のチェルシー戦(4-4)にて守護神GKエデルソン・モラエスが負傷し、ブラジル代表の試合を辞退。それに続くようにMFマテオ・コバチッチも怪我によりクロアチア代表の試合を辞退した。
さらには、ここまでリーグ最多の13得点を記録しているエース、FWアーリング・ハーランドまでもが足首の負傷。そのほかにも、DFナタン・アケ、MFケビン・デ・ブライネ、DFジョン・ストーンズなどの主力メンバーが怪我により不在となっており、リバプール戦を前に暗雲が立ち込めている。