名誉毀損防止同盟は8月、Varietyの取材に「これまで反ユダヤ的な映画やプロパガンダで、大きなかぎ鼻を持つ邪悪な風刺的描写」が多かったとする一方で、今回の作品は、伝説の指揮者を描いたもので、これに当てはまらないと主張している。

バーンスタイン氏の家族も声明で「鼻のメイクアップは、父も良しとするのを確信している」と述べ、一連の批判は「成功者を貶めるための不誠実な試み」だと指摘。父親にもそういった対応があったと述べた。

なお、2021年に非ユダヤ人の俳優をユダヤ人役として起用する「ユダヤ人フェイス」(Jewface)に批判的な発言をしていたコメディアン、サラ・シルバーマンも同作品に出演しているが、クーバーの件についてはコメントしていない。

ちなみにメイクを担当したのは、『スキャンダル』や『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でアカデミー賞を2度受賞した著名アーティスト、カズ・ヒロ。ネットでは早くも3度目のオスカーを期待する声が上がっている。