公選制の実現は容易ではない

既に野党がこの公選制に反対を表明しており、この改正案が承認されるのは容易ではない。イタリアでは議員が所属政党を変えるのは頻繁に行われており、与党の安定性が欠けて内閣が容易に瓦解する。そこで首相が長期政権を維持できるように一定の任期の期間を決めた公選制しかないという結論に達している。

日本でも同様の問題を抱えているにもかかわらず、国会議員も国民もそれを解決しようとする動きがまったく生まれない。日本では国を良くして行こうという意思は国民の間にあっても、その実現に向けて行動を起こすということに積極性がないというのが問題だ。やはりこれも平和で物質的にも不自由のない生活ができる日本ではその必要性を切実に感じないようである。しかし、公選制にすれば世襲議員が首相になるのを避けることができるようになるかもしれない。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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