参政党は元々、神谷氏の主張に賛同したメンバーが立党に参加したものであり、言い換えるなら参政党は神谷氏の政党なのだ。立党時から一貫して神谷氏の主張を党是として、各地で賛同者の呼びかけを行ってきた。

その意味で、参政党のスタンスが変容してきたとは言い難く、現在も地方で行われている神谷氏の主張を聞けば、立党時からブレているという印象は無い。ただ、党運営において意見対立が見られたことが、現在の分裂騒ぎの発端になっているようだ。また、新型コロナのワクチン問題、農薬問題等、一般には受け入れ難い主張も、支持者が減少している要因になっているだろう。

参政党は、神谷氏の人間性に動かされている部分が多く、ご本人は参政党のうねりが拡大することが狙いであり、自分が権力を握ることなど考えていないと言い続けているが、結果的に神谷氏が代表に就かなければならない状況に追い込まれているということは、これまでの戦略に一定の過不足があった為だと分析できるだろう。

本稿のテーマとした参政党と日本保守党の比較において、今の日本保守党に対する有権者の期待感が落胆に変わるという、参政党が辿った道を日本保守党も辿る可能性が高いと考えているのは私だけだろうか?

有権者の多くが参政党や日本保守党に熱狂する理由は、非常に簡単で、現在世界を揺るがしている環境問題、BLM問題、LGBT問題、移民問題は日本も同じで、特に移民問題と環境問題で大きな変遷をしてきたヨーロッパ諸国は、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのガザ地区侵攻を経て、エネルギー問題と人種問題、宗教問題を複雑に絡めながら、移民政策を問い直される事態に発展している。私はかねてからSNS上で何度も何度も触れているように、ヨーロッパ諸国は移民政策の見直しの時期に入っていると考えている。

欧州と日本が抱える問題

アフリカや中東からの移民であるムスリムは、人種偏見、LGBT等マイノリティを巻き込みながら、移民した先の国でデモをやりムスリムで連帯しているかのような印象を見せながら、自分たちの権利主張を繰り返しているのだ。中には各国の歴史的遺産やキリスト教の関連施設に対して蛮行を繰り返しながら、道を塞いで1日5回の礼拝をやり、自分たちの存在感を示そうとしている。

欧州は昨今のリベラルな言説やそれらを支持する政治家の影響で、特にドイツのメルケル首相のごときは移民に寛容で環境問題に前向きなドイツを作り上げることに執心した結果、原発を廃絶し、移民を積極的に受け入れているが、その結果、電力が不足し、電気代は高騰し、ドイツの各地で移民が暴動を繰り返し、ドイツ警察は法令により人種差別的な行動を起こせないため、その皺寄せはドイツ国民自身に向かっている。

欧州各国では、それら人権問題や環境問題を重要視した政策を進めた政治家のお陰で、従来の移民に加え地中海沿岸、東大西洋沿岸から入国した中東や北アフリカからの不法移民が加わり、半ば無法地帯化した国が激増している。

これが、今の欧州の現実だ。

日本人は元来、リベラル志向の部分と保守的な思想の両方を併せ持っている特異な人種と言うべきで、そうでなければ明治維新以後の発展は無かったと言っていい。新しいもの、外から来るものを受け入れるが、日本人としての伝統文化も同時に大切にする国民性は、他国ではちょっと見受けられない。また、他国と陸続きでないにも関わらず、また決して広大な国土を有していないにも関わらず、西洋文化、西洋文明に対して寛容であり、実に上手にそれらを取り込んできた。

しかし、これだけ欧米諸国が移民受け入れの失政を見せられた今、日本が移民に寛容なままでいられるとは到底思えないし、事実、国内で少なくない人々が移民への警戒感が生まれてきているのも事実であって、それが、参政党や日本保守党支持者が生まれている背景だろう。

翻って見るに、国家の歴史の転換点は経済による影響が極めて大きい。

これまでの日本は、日本流とも言える経済発展を遂げてきた背景にある、他文化への寛容さと、他民族への寛容さがあるのは間違いが無い。ところが、西暦2000年頃を境に日本人は経済の低迷に国民自身も、日本という国に自信を失ってきた。

だから、日本人の素性を見つめ直し、日本人の本来あるべき姿とは何か?を語りかける参政党や日本保守党のような、保守的な政党に回帰しているのだ。

そして、もう一つ重要な背景が、日本に真のリベラル政党が生まれていないという点がある。

以後、

・日本における二大政党制の意味 ・日本保守党が目指すものとは?

続きはnoteにて(倉沢良弦の「ニュースの裏側」)。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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