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第1世代ランエボの究極形態、「エボIII」
進化もさることながら、ド派手なダンデライオンイエローが印象的
WRCでついにドライバーズタイトルを獲得!
第1世代ランエボの究極形態、「エボIII」
4代目ランサーをベースとした「ランサーエボリューション」第1世代の究極形態、ランエボIII RS
WRC(世界ラリー選手権)をはじめとして、国内外の各種モータースポーツで数々の勝利を収めたことから現在でも高い人気を誇る、三菱 ランサーエボリューション。
その最初の完成形と言えるのが第1世代最後にして究極のエボリューションモデル、「エボIII」ことランサーエボリューションIIIです。
時代に合わせてベース車が大きく重くなるという宿命ゆえに、後々まで「もっとも小型軽量なランエボ」として競技で愛好するユーザーは多く、MOBY編集部がAIに聞いた、「30~50代のクルマ好きが興味を持つ名車」へのノミネートは当たり前でしょう。
実際、この世代でエボIIIと戦い、あるいは世話になったユーザーは多いのでは?
進化もさることながら、ド派手なダンデライオンイエローが印象的
「ダンデライオンイエロー」のランエボIIIGSRは、街でも結構見かけた覚えがある
1995年2月、「エボII」から約1年ぶりに発売された「エボIII」ことランサーエボリューションIIIは、同年10月にフルモデルチェンジを控えた4代目ランサーの最後にして究極のエボリューションモデルにふさわしい進化を遂げます。
しかし発表時にまず目を引いたのは「ダンデライオンイエロー」と称するド派手な黄色いボディカラーで、競技用グレードらしくあくまで白(スコーティアホワイト)のみだったRSにはさすがに設定されたものの、一般グレードのGSRではイメージカラーになりました。
それだけでも目立つのに、開口部を広げて迫力を増すだけでなく、エアダクトを内蔵してブレーキやトランスファーの冷却能力を上げたフロントバンパーや、当時としては「空でも飛ぶのか」というほど巨大なリアウイング、それにサイドエアダムなど外観も一新。
空力性能や冷却性能のみならず、270馬力までパワーアップされた4G63ターボエンジンや、ミスファイアリングシステム、アンチラグシステムとも言われる二次エア供給システムも搭載され、改造範囲が限られたグループAマシンとして完成度の高いモデルでした。
さらにボディのねじれ剛性はエボIIから20%アップ、サスペンションアームの剛性も向上し、悪路から舗装路まで自在に振り回せるマシンとして、ジムカーナのような舗装系競技でも参加台数を増やしていったのです。
しかしやはりエアロパーツや派手なボディカラーは目を引き、一般ユース向けのエボIIIGSRは街中でもかなり目立つ存在になりました。