仕事を完全にやめるとどうなる?

プライベートの心理状態は仕事に影響されてしまうといった。では仕事を完全にやめてしまえば、プライベートは安定するのだろうか?

過去記事「現役」でなくなると能力は急速に劣化するや、60代で仕事を引退してはいけないで書いたのだが、結論的に仕事はやめない方がQOLは高いまま維持できると思っている。

自分自身、30代後半に妻に許可を得て一時期仕事を完全にやめてしばらく朝から夜まで何もしない生活をしてみた。疑似的な定年退職状態である。特に期限を決めず「飽きた時点でやめよう」と思って何にも縛られず好き勝手遊んでみた。最初は1-2年は続けてみようと思って始めた。しかし、思った以上にすぐに早く飽きた。

昼間は子供も妻もいないので家ではずっと一人だ。ゲームや漫画、映画は大好きなのだが、それだけは暇つぶしが続かない。こうした気晴らしは仕事の息抜きにやるからこそ楽しいのであって、息抜きでなくなれば何時間もぶっ通しでできるものではないのだ。実家に帰ってみたが、昼間はみんな忙しいので相手にしてもらえない。試しに旅行に行っても楽しくなく、その内観光地に行くよりホテルの部屋で時間を過ごすばかりになり、バカらしくなってやめた。

それまで自分は家庭内では家族を陽気に明るく盛り上げるムードメーカーなパパ役だったのだが、この生活を続けるたびにドンドン元気がなくなってくのが自分でもわかった。プライベートを充実させるため、再び仕事に戻った。

数年前に完全FIREを目指して資産運用!という話が流行ったが、実際にやってみるとこれは「人を選ぶ世界だ」と痛感する。少なくとも筆者には続けることができなかった。多少、拘束感があってもプレッシャーや時にはストレスを感じても、何もない世界より遥かにいいというのが結論である。プライベートは仕事あってのものであり、仕事をやめてまるごとプライベートになれば輝きを失うのだ。

 

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