チャクラ(chakra)とは、「車輪」を意味するサンスクリット語だ。ヨガをはじめとするインド発祥の秘教的概念において、人体の背骨に沿って存在する7つの“霊的中枢”とされる。あるチャクラが覚醒すると、それに対応した超能力や霊能力が発現し、性格まで左右されるという。今回は、各チャクラが人間の性格に与える影響や、チャクラを覚醒させることに成功した古今東西の有名人たちの超絶エピソードをお届けしたい。
不安定なチャクラと性格の関係
すべてのチャクラを高次元で覚醒させたという科学者であり宮司の本山博氏によると、チャクラは、物理的次元では人体の神経叢(しんけいそう。多数の神経細胞が枝分かれして網状になっている部分)に対応する。どんな人でも7つのうちいずれかのチャクラが不安定に働いており、性格に影響を与えているという。筆者は以前からそのことに強い関心があり、周囲の人々を常々観察しては、あの人はどのチャクラが動いているのだろうと考察してきた。以下に、本山氏の著書と自身の経験を踏まえて、各チャクラによる性格タイプを解説する。なお、頭頂のサハスラーラチャクラの性格タイプは存在しないため、6つのチャクラについて解説する。 ・ ムーラダーラチャクラ(第1チャクラ)の性格タイプ
会陰(肛門と性器の間)に位置するこのチャクラが不安定だと、衝動的な行動が多くなり、無意識下でウソをつくことも多くなる。性的欲望も異常に強くなる結果、やたらと元気にあふれ、疲れることを知らないように見えるという。一方で、強情かつ自己反省に欠け、思い込みが激しい人も多く、ストーカーになりがちなのはこのタイプだ。身体の低い位置にあるチャクラほど動物的要素が強くなるが、特にこのチャクラが不安定だと、本能のまま行動する人になり、自分がどのような行動をとったのかよく覚えていない場合もある。非常に明るく元気であることから周囲に大きな影響を与え、振り回してしまうこともしばしばだ。身体的には、泌尿生殖器系の病気にかかりやすい。
・ スワディスターナチャクラ(第2チャクラ)の性格タイプ
ヘソ下三寸の臍下丹田(せいかたんでん)に位置する。性質はムーラダーラチャクラと同じ。
・ マニプラチャクラ(第3チャクラ)の性格タイプ
胃の位置にあるマニプラチャクラは感情の中枢であり、ここが不安定な場合は消極的・受動的・内向的といった傾向が強くなる。それは、気などのエネルギーを「受ける」チャクラであるためで、霊的存在の憑依も起こりがちだ。
日本人は“腹でものを考える”といわれ、古くから腹には魂や感情が宿ると考えられてきた。この事実は、「腹が立つ」「腹を探る」「腹を見透かす」といった表現からも伺える。つまり、日本人が語る「腹」とはマニプラチャクラに相違ないのだ。日本の文化が、良くも悪くも感情を主体として成り立ってきたことも、チャクラの概念で容易に説明できるだろう。マニプラチャクラが不安定な人は、胃の働きが弱く、消化器系の病気になりやすい。筆者自身もその例に漏れず、子どもの頃からずっと胃弱で、あまり多く食べられない。日本人で慢性胃炎、胃潰瘍、胃がんといった病気が多いのも、ある程度チャクラの働きで説明できそうだ。
・ アナハタチャクラ(第4チャクラ)の性格タイプ
心臓の高さに位置するこのチャクラは「愛」の中枢である。ここが働くことで全人類に対する愛に目覚めたり、積極的・外交的な性格となる。逆にここが不安定な人は、攻撃的な性格が目立ち、自己主張が強いため他者と衝突しがちだ。日本人にはあまり多く見られないタイプだが、消極的な人間が多い日本社会において、このような性格の人々は指導者や管理職に就きやすい。また、アナハタチャクラが不安定な人は、心臓系や循環器系の病気にかかりやすくなるほか、血管系の病気にも注意が必要だ。
・ ヴィシュダチャクラ(第5チャクラ)の性格タイプ
喉の辺りに位置し、甲状腺や呼吸器をコントロールするヴィシュダチャクラが不安定な人は、全身の倦怠感、皮膚の病気、解毒機能の減退などの症状が起こりやすく、消化器系の病気にもかかりやすくなる。また、根気がなく物事を長く続けることが苦手だったりする。精神的には、ひどく虚しさを感じたり厭世的になりやすい。結果、覇気に欠けていつもボーッとし、「あの世」に心が行ってしまっているような雰囲気の人が多くなる。
逆にこのチャクラがよく働く人は物質的な執着がなくなり、少食でも平気になるうえ、実際の歳より若く見えるようになる。かくいう筆者も過去の記事にある通り、2年以上にわたって1日1食の生活を続けている。編集部からは「お腹が空かないのか」と奇異の目で見られているが、そもそも“空腹”という感覚がわからなくなるのだ。
・ アジナチャクラ(第6チャクラ)の性格タイプ
眉間の「第三の目」、アジナチャクラが不安定だと自律神経失調症、ホルモンのアンバランス、不眠、思考力減退などの症状が現れる。また、人間以外の、動物などの霊に憑依されることもあるという。目が不自由な人は、アジナチャクラが機能していることが多いと思われる。「第三の目」が覚醒した人は洞察力が鋭いのが特長で、思索を練ったり、文章を書く職業の人にも見受けられる。さらには発明・発見の能力にも優れる。アジナチャクラの性格タイプの人はあまり多くないだろう。