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ホンダらしいミニバンを求める根強い需要
5代目はエリシオンと統合したセミハイルーフミニバン
マイチェンで迫力アップも生産終了、しかし中国製で再起
ホンダらしいミニバンを求める根強い需要
2020年のビッグマイナーチェンジで迫力満点のフェイスリフト、販売が上向いた矢先の廃止で物議をかもした5代目オデッセイ
国産Lクラスミニバンといえばトヨタのアルファード/ヴェルファイアが市場をほぼ独占、長らくモデルチェンジしていない日産のエルグランドが一応残っている…という程度ですが、かつてはホンダからもオデッセイが販売されており、2023年冬にも再販予定です。
オデッセイといえば国産ミニバンに革命を起こした大ヒット作の初代と2代目、スポーツミニバン的な人気を誇った3代目から4代目初期までが全盛期で、国内ではエリシオンと統合して後席スライドドアを備えた5代目はやや低調。
それでも、アルファードやエルグランドとは異なる「ホンダらしい走りのミニバン」を求めるユーザーには根強い人気があり、MOBY編集部がAIに聞いた、「30〜50代のクルマ好きが気になる名車」にもノミネートされています。
5代目はエリシオンと統合したセミハイルーフミニバン
やや背が高くスライドドアを持つ部分はエリシオン、走りと超低床フロアによる低重心や足回りの良さは4代目オデッセイを受け継ぐ、ホンダLクラスミニバンの決定版として2013年に生まれた5代目オデッセイ
2000年代半ばから2010年代半ばにかけてのホンダLクラスミニバンは、ライバルと同じく売れ筋でFF底床ハイルーフの「エリシオン」、従来型ロールーフでスポーティな「オデッセイ」の二本立てでした。
しかし、その頃になると国産Lクラスミニバン市場はトヨタのアルファード系(ヴェルファイア含む)がほぼ独占という構図が見えてきており、ホンダとしては同クラスに2種のミニバンを並べても共倒れになりかねないと考えたか、国内では両者を統合しました。
その結果、2013年11月に発売されたのが5代目オデッセイで、エリシオンより背が低く、4代目オデッセイよりは高い実用性とスポーティさを両立したボディに、乗降性で有利な後席両側スライドドアを備えるミニバンとして、面目を一新します。
よく言えばエリシオンとオデッセイのいいとこ取りを狙った新型車は、それまでのブランドイメージを活かして「オデッセイ」を襲名、ただ背が高くスペース効率に優れたように見え、パワフルなだけのライバルに対し、実際の実用性や走行性能で勝負したのです。
全高は1,700mm前後に留まっていたため、1,900mmを超えるアルファードに比べれば低く構えたスポーティミニバンとして、「オデッセイ」の名を受け継ぐのにふさわしいセミハイルーフミニバンだったと言えます。