風も潮もなく気配なし

ラインを送ってカラーで水深をはかる。風や潮があるとジグを沈める間にもどんどんと払い出されるのだが、ラインは真下を向く。130mを沈めてワンピッチで様子を伺うが、ジグの重さ以外に何も感じない。30mを引き上げて再びフォールさせるが、ラインは真下を向いたまま。

ジグを回収し250gに交換するが、状況は変わらずラインは真下を向いたまま。160gまで軽くすると多少ラインが払い出されるが、ジャークに重みが感じられない。わずかな風に押されて海面だけが滑っているようだ。二枚潮の状況でラインが屈折していると思えるので、ジグにジャークの力が伝わっていないのだろう。200g程度が適度に払い出され良い動きをしてくれそうだ。

ベイト反応を狙う

ベイト反応は100~120mにびっしりとあるそうなので、150mまで沈めて80mまでを探っていく。ベイトの周りにいるであろうトンボにアピールできるようにワンピッチで、時には早巻きで、リズム変化を付けて、フォールで誘う。たまに100m付近に本体らしき反応が入るそうだが、期待と裏腹にバイトは全くない。ポイント移動を切望するが、ベイト反応がある間は粘りましょうと船長。この判断が功を奏する。

船中ダブルヒット!

突如、左隣のアングラーにヒット。ドラグ音が響く!それまでノンビリした緊張感のない状態から緊迫した雰囲気になる。ヒットしたタナは60mとの事。浅い!私のジグは、120mにあるので連鎖ヒットを狙って急いで引き上げているとミヨシでドラグ音が響く。ダブルヒットになった。ジグ回収中に50mでヒットしたそうだ。連

鎖を狙っていたが、ラインがクロスしたので釣座を代って、いったん回収して再び投入。ダブルヒットは無事にダブルキャッチとなり中トン(10kg以上20kg未満)が船に上がったが、残念ながらトリプルヒットは無かった。

上げの動きで狙い撃つ

船長がトンボを処理している間もジグをしゃくる。朝の時合いに1本獲りたい。トンジギは、1本の価値が大きい。1本あれば大満足で、中トンサイズを複数持ち帰るのも大変だしね。

それまで深場を探っていたが、水深80mから50mまでをしっかりとジグを通す。220gシルバーグローのジグを80mまで沈めてワンピッチで誘い上げる。フォールを入れたくなるが、直前は回収ヒットだったので、上げの動きに反応しているはず。

15kg超トンボをキャッチ!

80mからワンピッチしていると突如としてグンッと乗ってきた。フッキングを入れ、リールを巻いて重みを乗せて2度のフッキング。一瞬ドラグが滑ったが、直ぐに止まったのでポンピングで上げてくる。ずっしりとした重みを楽しみながら浮かせて来ると残り20mでラインが引き出される。

左隣のアングラーとクロスしてヒヤッとしたが、無事キャッチ。意外に大きくて15kg超の正に中トンであった。トンボが吐いたベイトを観察すると志摩でマメゴローと呼ぶ甲殻類やシャコ、アナゴ、カレイの幼魚等。恐らく潮に巻き上げられて潮目に漂っている所を捕食されたのだと思われる。海中にも潮目はあり、通過する際にジグの重みが変わるので、そこを狙うと良いかもしれない。

志摩沖トンボジギング釣行で25kg級のビンチョウマグロ浮上【三重・長栄丸】中トンキャッチ(提供:TSURINEWSライター田中こうじ)

朝の時合い終了

当然、連発を期待するが、船中ロッドが曲がることなくポイント移動を繰り返す。移動後はベイト反応は消えて、50~80mにある潮目を探ったが、誰もヒットしない。一人、また一人と休憩時間となる。