作っておいてよかったレシプロ版?!
AP(低公害型)エンジンを積んだ後、後期型で丸目2灯ヘッドライトのアメ車風デザインになったグランドファミリアだが、「ロータリーではなくサバンナも名乗らない」のは、大きすぎるハンデだったらしく、地味な存在で終わったのは残念
いわば「ロータリーのサバンナがコケた時の保険」としてラインナップされたグランドファミリアですが、じきに「作っておいてよかった!」と思える事態が発生します。
発表当初は実現不可能とすら言われたアメリカの厳しい排ガス規制、通称「マスキー法」こそ、サーマルリアクター式と呼ばれる方式で軽くクリアー、未来のエンジンとしての面目を保ったロータリーエンジンですが、1973年に第四次中東戦争が起きると運命が暗転。
戦争の影響であらゆる石油製品の価格が高騰、ガソリンも当然のごとくで、大排気量のアメリカンV8エンジンより燃費が悪いと言われたロータリーは途端に毛嫌いされてしまいます。
やっぱりサバンナのレシプロエンジン版を作っておいて正解だったんだよ…と、にわかに脚光を浴びたのがグランドファミリアで、1973年には途中で追加された1,500ccエンジンから1,600ccの、それもAP(アンチポーリーション=低公害版)へと更新。
初代ホンダ シビックCVCCがレシプロエンジンではいち早くマスキー法のクリアを発表していたものの、グランドファミリア1600APの発売はシビックCVCCより早く、「レシプロエンジンで初の昭和50年排ガス規制クリア」という栄誉を手にしました。
もっとも、マツダ自体がロータリーのイメージが強すぎて販売不振に陥っている中、ロータリースポーツとして脚光を浴びすぎたサバンナの姉妹車として、グランドファミリアも肩身の狭い想いをしたようです。
あるいは「ファミリアの上級版というより、サバンナの格落ち車」という印象もあってか、オイルショック以降に販売が好調になったという話は残っていません。
1975年には丸目2灯ヘッドライト化など思い切ってアメ車風のフェイスリフトを敢行するも、1977年にモデルチェンジした4代目ファミリアが経済的で実用性の高い2BOXハッチバック&ワゴン/バンとして成功すると、グランドファミリアの役目も終了。
恵まれた生涯とは言えなかったものの、ロータリーエンジンの不振で苦しい時期のマツダを、他のレシプロエンジン搭載車とともに支えた、地味な功労車ではありました。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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