そういう人は仕事で得たお金はいつ使うのだろう?ビジネスや資産運用への再投資はありかもしれないが、お金を増やし続けるだけの活動の先に待っているのは「確実な死」という絶対的な「無」でしかない。それではなんのために生きてきたのかわからなくなるし、いつしか感情が砂漠の砂のようにパサパサに乾燥してしまわないだろうか。
究極のコスパとは「今すぐ死ぬ」だろう。最後に死ぬなら生きていてもムダに苦しんだり悩んだり地球のリソースを使うのはムダということになる。でも今地球に生きている生物はすべて生存競争に打ち勝ったものだけであり、「生き抜くこと」が解ということになる。人生80年以上生きることを想定するなら、その道程はできるだけ楽しい方がいい。
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楽しさは時にはコスパ度外視のムダさから生まれる。日曜日の午前中にカフェにいくより、平日の午前中に行くほうがなんだか楽しいと感じる人は多いはずだ。なぜなら普段は会社にいっているはずの非日常体験になるからだ。コスパは悪いが楽しさはある。そう、コスパの反対語はムダを楽しむ贅沢なのである。
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