中央バス「路線見直しは事実」
中央バスは10月24日のプレスリリースで、路線見直しの報道について「当社が報道機関向けに発表したものではないが、札幌都市圏のバス路線再編について関係機関と協議した内容と相違はない」旨の見解を示した。また本稿記者の取材に対して、中央バスの担当者は「路線を見直すのは事実。近々、プレスリリースを発表する予定だ」と回答。その通り10月31日にダイヤ改正に関するプレスリリースを発表している。繰り返し報道されている路線見直しの背景については「乗務員不足が原因だ」とし、「乗務員不足は新型コロナウイルスが感染拡大する約4~5年ほど前から問題となっており、コロナの影響によりそれに拍車がかかった」と人手不足の理由を説明した。
ただ、今回の路線見直しでは、一部の路線が札幌市営地下鉄の駅に接続するダイヤとなる。地下鉄を運行するのは札幌市交通局で、さらなる利用者や収支増を見込む。その一方、利用者からすればバスから地下鉄へ、または地下鉄からバスへと取り換えしなければならなくなるため、特に体の悪い高齢者らにとっては負担が増えることになる。
先の中央バスの担当者は、乗務員不足の見通しについて「まったく(解消の)見込みはたっていない」と懸念を示していた。ドライバーの労働時間が制限される来年4月まではもう約半年。賃金アップなどやるべきことは多数あるが、なかなか進んでいないのが実情だ。
原材料費の高騰などもあり、会社経営は厳しく、国民の財布の紐もなかなか緩まない。しかし最終手段としてはバス運賃の値上げを考える必要があろう。どうにかして運行を続けることが大切なのか、それとも思い切って廃止にしてしまうのがいいのか。この議論が必要だ。
(文=小林英介)
提供元・Business Journal
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