
ESPAÑA, BANCOS AUTOBUS CON CAJA AUTOMATICA.9-10-2023.
スペインの大手銀行の行員リストラが積極的に実施されている。その影響をもろに受けているのが過疎地の自治体である。
定期的に移動ATM車両が巡回して来るのであるが、そこでのお金の引き出しはカードでないとできないことになっている。通帳ではできないのだ。おまけに引き出すのに手数料を1.35ユーロ(160円)が差し引かれる。高齢者はこれまで現地に所在していた銀行支店の窓口で通帳でお金を引き出していた。カードを持っていない高齢者が多くいる。だから、住んでいるところから距離的に一番近い支店に行ってカードをつくってもらわねばならない。
移動ATM車両が来る前にお金が必要であれば誰かからお金を一時的に融通してもらうようになる。あるいは、一度の引き出して必要以上の多額のお金を引き出して家で所持して行くこともある。しかし、その場合は盗難とかの危険性も覚悟しておかねばならない。
顧客へのサービスよりも銀行自体の存続を優先銀行は顧客へのサービス優先ではなく、銀行自体の存続を優先している。その典型的な犠牲者は支店が撤退した自治体の住民である。
スペインにある8131ある自治体で銀行の支店がない自治体は今年4月の時点で4618あるという。(4月11日付「シンコディアス」から引用)。
それは地理的にはスペインの中央から北部の地域が特にそうだ。例えば、中央北部のバレンシア県内にあるすべの町村の内の91.8%には銀行の支店がゼロである。(同上紙から引用)。