このメルトダウンによって、集中力を持ち直したのだろうか。第4セットを6-2で奪い、3回戦進出を決めた。

勝利後のインタビューでは、観客の反応について「時によりけりだ。誰もどうなるかわからない。まるで宝くじのように」と述べ、今回は状況を好転させるのに役立ったと振り返った。

テニス界の「悪役」?

メドベデフは2019年の全米オープンでも、審判から反則を取られ激怒。観客から大ブーイングを受けている。

フェリシアーノ・ロペス選手との第3回戦で、ボールパーソンからタオルをひったくったとして審判から違反を言い渡されると、メドベデフはラケットを投げつけ、中指を立てて反発。観客はこの行為の後、ロペスに大きな声援を送り続けたという。

この時の試合は接戦の末、メドベデフが勝利を手にした。勝利後のインタビューでは、ブーイングの声が鳴り響くなか「今夜は君たちのエネルギーが、私に勝利をもたらしてくれた」「あなたたちのおかげだ」などと皮肉混じりの感謝を述べた。

↓2019年のUSオープン。観客からの大ブーイングを浴びながら、満足そうな表情を浮かべるメドベデフ選手は、このエネルギーで勝ち進むと宣言。

批判をエネルギーへと変えていく姿に、当時のポスト紙は「全米オープンに新たなビランが誕生」と伝えている