世界的なSUVブームが続くなか、フォルクスワーゲンも多彩なモデルを揃えています。

2023年10月現在、ヨーロッパで販売されるのはEVも含め7車種ですが、日本国内で新車として販売されるのは、T-Cross(Tクロス)、T-Roc(Tロック)、Tigan(ティグアン)の3車種。

これに日本市場から撤退したミドルクラスのTouareg(トゥアレグ)を加えて、ベストバイの中古車を探ります。

現在、フォルクスワーゲンが販売するSUVは、輸入車としては比較的買いやすい価格と、ドイツ車らしいしっかりとした作り込み、ダウンサイジングターボによる経済性、存在感のあるデザインなどが魅力です。

なかでもT-Crossは、デビュー以来(導入記念車をのぞく)3年連続で輸入車SUV販売台数ナンバー1に輝いた人気モデルです。

いっぽうで、日本国内の道路で扱いやすいサイズのT-Roc、ミドルクラスのティグアン、さらにアウディQ7やポルシェ カイエンとの兄弟車であるトゥアレグも、それぞれに魅力あるSUVに仕上がっています。

目次
小さくて機動力の高さを重視するなら「T-Cross」はベストチョイス
サイズと扱いやすさのバランスの良さなら「T-Roc」

小さくて機動力の高さを重視するなら「T-Cross」はベストチョイス

フォルクスワーゲンのSUVを中古で買うならこの車種がオススメ!
(画像=『車選びドットコムマガジン』より引用)

2020年1月に日本デビューをはたしたT-Cross(Tクロス)は、国内のフォルクスワーゲンの現行ラインナップでもっとも小さなSUVです。

ボディサイズは、全長4,115mm×全幅1,760mm×全高1,580mmで、最小回転半径は5.1mと、抜群の取り回し性を実現しています。

高さ制限(1,550mm以下)のある機会式立体駐車場などには入庫できないものの、都市部でもサイズを持て余すことなく、高めのアイポイントでスイスイと走れるのが美点。

パワートレーンの1.0Lの直列3気筒エンジンとデュアルクラッチトランスミッションの7速DSGの組み合わせは、大人4人が乗車して荷物を満載しながら山道を走るーーといったシーンでは、さすがに非力さは否めませんが、高速道路を含めた日本の交通環境であれば、遅くてストレスを抱えるといったことはあまりなさそうです。

ただし乾式のDSGは発進時や極低速域で若干ギクシャク感が残っていて、少々慣れが必要です。

足まわりは引き締まっていて、とくに18インチタイヤを履く「R-Line」は、スポーティな内外装や充実装備に目が奪われる反面、タイヤのオーバーサイズ感もあり、乗り心地は硬め。

中間グレードの「Style」を選べば、アダプティブクルーズコントロールも標準で付いてくるため、高速道路をよく使う方にオススメです。

廉価グレードの「Active」でも、オプション装着済みであれば、安全装備など一部を除き装備差は比較的小さいため狙い目です。

サイズと扱いやすさのバランスの良さなら「T-Roc」

フォルクスワーゲンのSUVを中古で買うならこの車種がオススメ!
(画像=『車選びドットコムマガジン』より引用)

フォルクスワーゲンのベストセラー、ゴルフ(ゴルフⅦ)とプラットフォームを共有するCセグメント級クロスオーバーSUVがT-Roc(Tロック)です。

Bセグ級SUVのT-Crossに比べると、ボディは全長4,250mm×全幅1,825mm×全高1,590mmとひと回り大きいものの、最小回転半径は5.0mとT-Crossより0.1mですが小さくなっています。

また、ほかのCセグSUVと比べてもボディサイズは小ぶりで、取り回しの良さが光ります。

T-Rocには、1.5LガソリンターボのTSI系、2.0LディーゼルターボのTDI系、そして2.0Lガソリンターボの”R”が設定されています。

軽快感のあるT-Crossよりも落ち着きのあるフットワークや乗り味を示すいっぽうで、基本的にはどの仕様にのってもかなりハードな乗り心地という印象。

それであれば、もっともレーシーな「R」を指名して、ハードな足まわりを折り込み済みとしながら乗るのが理にかなっている感もあります。

ただし”R”は物件数が少なく、現実的には重量の重いSUVとの相性がいいTDI系がオススメ。乗り心地が比較的平和なのは、17インチを履く「Style」です。