米国大統領に正式に就任したドナルド・トランプ氏は何事にも強気で、独自の観点から愛国主義を語り、世界中のマーケットが右往左往している。トランプ政権の誕生はいままでの政治経済体制を180度変える可能性がある。

貿易赤字相手国へのけん制による円高到来?

トランプ大統領の就任による最も身近な影響として考えられるのは円高だ。ドル高をけん制する発言を繰り返しており、ドル安政策へと舵を切る可能性が否めないからだ。

米国への輸出で米国内の労働力を奪っているとして、貿易赤字国相手国の中国、メキシコと並んで日本を批判している。就任後すぐにTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)からの離脱を公式に発表している。今後こうした動きがより鮮明になるようだと急激な円高が心配される。

円高は、輸出企業の影響が大きい日本経済にとって打撃といえる。一方、個人にとっては海外旅行の旅費が安くなったり、輸入ブランド品を安く購入できたりというメリットはある。

相場はある程度循環的な動きをするため、円高といっても永遠にそのトレンドが続くわけではない。円高になった場合はドルが安く買えるため、逆に外貨を保有するチャンスともとらえられる。

中東情勢緊迫化でガソリン価格の上昇も

トランプ政権での政策の目玉は「雇用の創出」。その柱として期待されているのがエネルギー産業 といわれている。米国内での石油や天然ガス、石炭といった化石燃料には、環境保護の観点から多くの規制がかけられてきたが、 トランプ大統領はこれまでの環境重視から開発重視へと政策を転換し、規制を撤廃していく方針のようだ。

米国内での石油生産が増えると、価格が下落してエネルギー産業業界の利益を圧迫する恐れがある。利益が上がらなければ、最終的な目標である雇用の増加もおぼつかない。したがって、生産を増やしても価格の低下を防ぐメカニズムが必要とされ、中東情勢の緊迫化は有力な候補といえそうだ。

トランプ大統領はイランとの核合意を破棄するもしくは見直すと公言している。2015年に米国などがイランとの間で核合意に達し、経済制裁が解除されたことで、イランからの石油輸出が急増して石油価格が値崩れした経緯がある。

イランに対しで強硬な態度を示すことで、中東情勢が緊迫化し、石油価格が押し上げられるといった事態も想定しておくべきだろう。この場合、身近なところではガソリンや灯油などの価格が上昇する恐れがある。

「ツイートトレード」に注目、トランプ砲対策アプリも登場

投資関連では“ツイートトレード”が話題となっている。

トランプ大統領はこれまで、Twitterで頻繁につぶやいており、個別企業から産業政策、経済政策まで幅広く言及している。現在トランプ大統領のツイートにより、株価や為替が乱高下しているが、混乱を利用して利益を得ようとする目ざとい投資家も少なくないようだ。

https://twitter.com/realDonaldTrump
 
米国ではトランプ大統領がつぶやいた内容を即座に解析し、売り買いを推奨するスマホアプリも登場 している。日本でも、例えば「トランプ大統領がドル高を懸念」といったメッセージとともに、売買のシグナルを受け取れるサービスが始まるかもしれない。

ピンチをチャンスに変える発想の転換を!

トランプ政権は“米国第一主義”を掲げている。具体的には「米国製品を買い、米国人を雇う」 ということで、すべての政策の出発点はここに集約される。これまでは、米国経済が好調だと日本もその恩恵を受けることが多かったが、米国を第一に考えるトランプ政権では、他国を犠牲にしてでも自国の利益を守る近隣窮乏化政策が実施される恐れがある。

身近なところへの影響としては、急激な円高や石油価格の上昇に注意したいところだ。ただし、円高は海外旅行や投資の機会と捉えることもできる。ピンチをチャンスに変える発想の転換も必要だ。もし外貨投資に興味がある場合には、事前準備としてどのように始めればよいのか、自分なりに情報収集をしておくよい機会かもしれない。

文・MONEY TIMES 編集部

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