まるで40〜50代にもなって自室に引きこもって、親のすねをかじっている「子供部屋おじさん」です。

――今後の防衛関連需要を、どう見通していますか。

需要が増えることは確かだが、仕事が確定しない段階から人手を増やすことはない。それでも当社は(無人機など)無人アセット防衛能力や電子戦の司令塔などで貢献できると考えており、需要が増えるならば人材や研究開発費はもちろん増やす。

事業統合する気がないなら防衛産業から撤退すべきです。また同社の無人機では一部中国製のソフトウェアを使っていると聞いています。本気でやる気があるのでしょうか。更に申し上げれば、今の自衛隊や警察の周波数帯で無人機を作ってもまともに飛びません。では周波数帯を変えるロビー活動でもやっているのかといえばやっていないでしょう。

本気でやるならば国内を飛び越して海外市場を狙うべきですが、そのような野心もありません。「子供部屋おじさん防衛産業」としてひたすら税金を食おうとしているだけです。

――航空宇宙システム全体でみて、23年4〜6月期は売上構成変動などが28億円の事業利益貢献をしています。

この部門には航空機の機体とジェットエンジンの事業があり、旅客需要の回復に伴って機体やエンジンの生産が増えている。売り上げ構成も変動し、利益に最も貢献しているのは英ロールス・ロイスや米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)などへのエンジン部品販売だ。

これらの事業にしても国際競争力を高めるのであれば、IHIや三菱重工と事業統合すべきです。

川重はP-1後継機にも意欲を燃やしていますが、市場で戦ったことがない「子供部屋おじさん航空機メーカー」ですから、P-1同様に競合他社の数倍以上の競争力がなく、稼働率も低い欠陥品をつくって、税金を浪費するだけに終わるのは見えているのでぜひやめてほしいものです。しかも将来的には無人機の台頭で調達機数も大幅に減るでしょう。

P-1もC-2も手間だけかかって儲からないから本音でやめたいはずです。ですが仕事と名が付けば犬の糞まで拾ってきて食いたがるが日本の防衛産業です。

儲からないならば、海空自衛隊の電子戦機など自社以外の民間機体を提案すべきだった。例えば737やA320とかを使えばよかった。その分負担は減るし、利益率も上がったでしょう。納税者もより安くて信頼性の高いものを買えたはずです。

そいういう当事者意識も企業マインドもなく、糞を食うのが川崎重工です。

出来の悪い防衛産業を食わせるために税金を使うのはやめてほしいものです。

【本日の市ヶ谷の噂】 P-1の近代化は、事実上不具合の改善の為といわれているが、P-1の稼働率は未だに低く、クリティカルな状態で現場は困惑との噂。

編集部より:この記事は、軍事ジャーナリスト、清谷信一氏のブログ 2023年10月25日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、清谷信一公式ブログ「清谷防衛経済研究所」をご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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