目次
ハイソカーブーム以前に輝いていた「スカイラインセダン」
初代GT-Rもあった「ハコスカ」・3代目C10系(1968年)
歴代最多販売を記録した「ケンメリ」・4代目C110系(1972年)
ターボ化でGTが復権した「ジャパン」・5代目C210系(1977年)
ハイソカーブーム以前に輝いていた「スカイラインセダン」
日産 スカイライン…それもプリンスから日産へとバッジを付け替えた3代目C10系から、ターボエンジンを手に入れて「名ばかりのGT」から卒業した5代目C210系あたりは、その黄金期だったかもしれません。
スポーティな2ドアハードトップだけでなく、4ドアセダンもスポーツセダンとして認められて販売実績も好調に推移しており、トヨタがコロナマークIIとその兄弟車でハイソカーブームの波に乗る前のスカイラインは、確かに輝いていました。
プリンス魂の健在ぶりを示すように、MOBY編集部がAIに聞いた「30〜50代のクルマ好きが気になる名車」にもノミネートされています。
初代GT-Rもあった「ハコスカ」・3代目C10系(1968年)
1966年に日産と合併後もプリンスの技術陣はスカイラインの開発を続けており、2代目S50系に続く3代目、最初から日産車としてデビューした初のスカイラインがC10系です。
無理やり直6エンジンを積んだ先代とは異なり、最初から直6を積むよう設計されたため、直4のショートノーズ版も直6のロングノーズ版もバランスがよいデザインで、後に追加されるGT-Rを待たずとも、スポーティな走りを予感させるには十分でした。
日産車になって、通常の「GT」が積む2リッター直6エンジンこそ日産純血のL20だったものの、GT-R用の2リッター直6DOHC24バルブエンジンS20や、1.5/1.8リッター直4エンジンはプリンス純血のG15/G18。
「プリンスの血を拒否した」誇り高きフェアレディZ432とは異なり、スカイラインはL20を積んだGTでも特に問題にならない柔軟さを見せ、GT-Rでなくとも魅力的なモデルです。
キャッチコピーは「愛のスカイライン」で、典型的なハコ型ボディから「ハコスカ」と呼ばれるものの、実にスマートで精悍な「ハコ」でした。