持井響太(アスルクラロ沼津)

2018年の4位以来、上位争いはおろか1桁順位からも遠ざかっているアスルクラロ沼津。しかし、今季は第31節終了時点で8位。昨年の15位と比較すれば、明らかに飛躍のシーズンを送っている。そんな沼津を支える選手の1人が、東京ヴェルディから期限付き移籍中のMF持井響太だ。

主に中盤中央でここまで28試合に出場。7ゴール2アシストと結果も残し、沼津にとって要の1人として躍動している。パスはもちろん、前線でのキープや背後を狙う動き出しも魅力。7得点のうち3点はPKでの得点だが、絶妙な動き出しとスピードで自らPKを獲得していることからも、相手DFにとっていかに手を焼く存在かが分かる。今季から指揮を執る中山雅史監督のもと、復活の兆しが見える沼津。その中心にいる持井が期限付きであることは、その去就によって次シーズンの大きな課題にもなりかねない。それほどまでに、沼津のチャンスメーカーとしてまたスコアラーとして大きな存在感を放っている。


いわてグルージャ盛岡 写真:Getty Images

新保海鈴(いわてグルージャ盛岡)

昨2022シーズン、クラブ史上初めて進出したJ2の舞台からわずか1年で再びJ3へと降格したいわてグルージャ盛岡。短期間でのJ2復帰を目指す岩手は、今2023シーズンの開幕戦で現在J3の首位を走る愛媛FCを相手に5-1と大勝し勢いをつける最高のスタートを切っていた。しかし、4月以降は2度の連敗もあり失速。夏に持ち直したが、9月以降は3連敗からの3連勝といまいち成績が安定しないまま、現在は昇格圏の2位と勝ち点8差で11位に沈み苦しいシーズンとなっている。

そんな岩手で、レノファ山口から期限付き移籍中のDF新保海鈴が不動の左サイドとして躍動。ここまでに挙げた8つのアシストは、チームトップであると同時にリーグでも2番目に多い数字と攻撃面での貢献度を表す数字となっている。魅力は何と言っても高いキック精度。開幕戦ではフリーキックからの直接得点のほか、コーナーキックや自陣からの精度の高いフィードなどで3アシストと初陣から大暴れして見せた。昨年に引き続き、2年連続J3でプレーする新保。自信をつける武者修行になっていることは間違いない。


FW南野遥海(ガンバ大阪所属時)写真:Getty Images