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残り試合数が1桁となり、いよいよ終盤戦を迎えている2023明治安田生命J3リーグ。上位2クラブがJ2へ自動昇格となる一方、今季は下位2クラブが日本フットボールリーグ(JFL)への降格もあり得るレギュレーション。J1やJ2同様、上位争いに加えて下位の争いにも注目が集まっている。そんな白熱するシーズンの中で、ひときわ輝きを放っているのが期限付き移籍中の選手たちだ。

ここでは、期限付きでの加入ながらも、今季チームの中心選手として躍動している5人の選手を紹介していく。


MF牛之濵拓(鹿児島ユナイテッド所属時)写真:Getty Images

牛之濵拓(ガイナーレ鳥取)

開幕2連勝を飾りながらも、シーズン序盤は勝ちきれない試合が多くあったガイナーレ鳥取。しかし、第15節からの7戦は無敗。直近も6戦負けなしの鳥取は、ただ負けないだけでなく接戦をものにする勝負強さも見せつつ昇格争いに加わることが出来る5位にまで上がってきた。そんな鳥取で7ゴールを挙げチームトップスコアラーとなっているのが、同じくJ3の鹿児島ユナイテッドから今シーズン期限付き移籍中のMF牛之濵拓だ。

2019年から鹿児島の主力として活躍していた牛之濵だが、2021年以降は怪我による長期離脱の影響などもあり出場時間が減少。しかし、今季はその鬱憤を晴らすかのように鳥取でベテランらしい働きを見せている。特筆すべきは、ゴール数からも分かるシュートの上手さ。相手が密集するエリア内であっても、的確にコースを突いたシュートでゴールに結びつける技術は一級品だ。残り8試合、鳥取にとって3年ぶりとなる1桁順位とJ2への昇格を目指すためにも、確かな経験値と技術を見せている牛之濵への期待は高まっていくに違いない。


FW古川大悟(ジェフユナイテッド市原・千葉所属時)写真:Getty Images

古川大悟(FC大阪)

今2023シーズン、JFLからJ3に参入しクラブ史上初めてJリーグの舞台で戦っているFC大阪。開幕から5戦は、J2からの降格組であるいわてグルージャ盛岡や現状のJ3トップ3(愛媛FC、鹿児島ユナイテッド、カターレ富山)との対戦もあり1勝4敗。Jリーグの洗礼を受けるスタートとなった。しかし、6月以降は11戦負けなしも記録するなど躍進を見せ、気づけばこの終盤にきて7位と昇格圏も狙える位置につけている。

そんなFC大阪で、今季いわきFCより期限付き移籍中のFW古川大悟がここまで8ゴールをマーク。チームトップスコアラーとして攻撃の核を担っている。ゴール数もさることながら、特に空中戦の強さやヘディングの上手さが際立つ。得点シーンはもちろん、起点として前線でのボールキープにも大きく貢献しており、Jリーグ初年度のチームを上位に引き上げる原動力となっている古川。2桁ゴールも見えているだけに、大きな自信を得られるシーズンを過ごしていると言えよう。

MF持井響太(東京ヴェルディ所属時)写真:Getty Images