ところが子供からすると幼少期の経験値の積み上げ、あるいは友達と絶交、喧嘩、修復、仲直りというプロセスを学ぶ機会だったのに自律的に得ることがないまま、大人になるのです。

そうなると自己修復能力が欠如しているので、ちょっとしたことで「ハラスメント!」になるし、それが認められないとみじめになり「会社に行きたくない!」になります。

かつてのストレスは仕事が主な原因とされました。今は仕事の負担がかかり過ぎるというよりも同僚や会社の仲間との関係が維持できないことが問題の根源ではないか見ています。子供も社会人も監理され過ぎで狭い許容範囲に収まることを強要されているように見えます。私も若い方との接点が公私共に多いのですが、調子が良い時はどんどん突っ走るけれど、躓くとドツボにはまって抜けられないという方は頻繁にお見掛けします。

一人っ子社会が浸透し、親が度を越えて子供を大事にするあまり子供が本来育成すべき経験値を得ていない人が成人しています。それが様々な社会的問題、自殺や殺人、大学体育会系の問題、更には各種犯罪の背景に潜んでいるのではないかと思っています。

子供ゆえにBe Wildな育て方でよいと思います。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2023年10月20日の記事より転載させていただきました。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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