グレるの語源とされる「貝覆い」とは
グレるの語源とされている「貝覆い」という遊びは、その昔貴族も楽しんだという古くからある雅な遊戯です。 ただし、時代によって同じ呼称であっても、遊び方が若干違うなど、独自のルールがあったといわれています。
雅な遊び「貝覆い」
「貝覆い」は、ハマグリが対の殻以外とは決して重ならないことを利用した遊びです。 先の項目で説明したように、ピッタリと合う貝を探す神経衰弱のような遊びとなっています。
通常は、180対~360対ほどのハマグリを使われてきたんだとか。 まず、同心円状にハマグリの対の片方を伏せて並べます。 この貝を「地貝」といいます。
そして円状に並べられた地貝の中心に並べなかったもう片方のハマグリを1枚置きます。 この1枚置かれたハマグリを「出貝」といいます。
置かれた出貝と対となるものを地貝から一番見つけ出した人が勝者になります。
神経衰弱に似ていると前述しましたが、トランプの場合52枚なので、「貝覆い」の方がよほど時間がかかる遊びとなります。 そして、この「貝覆い」が小倉百人一首やかるたの原型ともいわれています。
確かに競技者の前に置かれた地貝は百人一首やかるたの取り札に、中央に置かれる出貝は読み札の特徴と同じものがありますね。
貝合わせは本来別の貴族の遊び
貝覆いと混合されることが多い遊びとして、「貝合わせ」というものがあります。 ただし、この貝合わせはコレクションした貝の大きさや色合いを競い合う貴族の遊びであり、貝覆いとは違うものとなります。
同じ貝を使った遊びなので混合されるようになってしまったのですが、貝覆いとはまったく別物なのです。
江戸時代にも人気を博した貝合わせ
江戸時代の貝合わせは、また違った文化の1つとして発展していきました。 当時は内側を蒔絵や金箔で装飾した貝殻を使用しており、裏返した貝殻のペアを選ぶようにして遊んだといわれています。
つまり、トランプの神経衰弱により近い遊びになりました。
また、江戸時代末期には歌舞伎などにも登場するほど人気を博していたようです。
まとめ
グレると聞けば、現代人のほとんどは不良をイメージすると思います。 しかし、本来の「グレる」という言葉は貝を使った遊びから生まれた言葉なのです。 そのため、悪い意味はありませんでした。
貴族が嗜んだという貝覆いから1000年近くの時が過ぎていますので、時間が経つにつれて貝が合わないことが世間からズレるというようなニュアンスとなり、徐々に悪い意味で使われるようになったのかもしれません。 もしかしたらまた1000年経ったらグレるの意味は今と違うものになっているかもしれませんね。
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