ニュースによると同一のエコロジー関連データを246人の生物学者が解析したところ、解析に使う方法によって結果がバラバラだったとのことだ。たとえば、鳥が兄弟姉妹と競争すると成長にどのように影響するか、あるいは、植物の成長影響する要因などだ。前者に関しては、大半の研究者が影響すると判断したそうですが、その程度がかなり異なっていたとのことだ。

この調査をした研究者は、結果は違うが、どれも間違いでないと述べていたとのこと?それでは何を信じればとなってくる。1+1=2と単純でないのが、科学、特に生き物を用いる研究の世界だ。言うまでもないが、STAP細胞のようにデータに誤魔化しがあれば、もちろん、再現性はない。統計学でも、どの方法を用いるかが議論になることが多いが、同じデータを用いても、意味がある差なのか、意味のない差なのか、悩ましい。

編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2023年10月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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