翌8日日曜日の朝は300年続く高知の日曜市を歩行遊説したのですが、その賑わい振りには心底驚かされました。午前6時から午後3時ごろまで、高知城下の追手筋の1㎞にわたって約300店が軒を並べ、果物、野菜、総菜、刃物、金物、植木等々多彩な品々が売られており、高知独特の「おきゃく文化(宴会大好き文化?)」と相俟って朝からほとんどお祭り状態、県内外から1日1万7000人が訪れるそうですが、熱気と明るさにただただ圧倒されてしまいました。
これはなかなか他の地域が真似のできるものではありませんが、明るく楽しいことにどこか及び腰の私の地元でも取り入れられるものがないか、チャレンジしてみたいと思ったことでした。
南国市は「土佐日記」を綴った紀貫之が第48代土佐国司として赴任した地です。任期を終えて都に帰るまでの55日間を、高知のおきゃく文化も交えて面白おかしく記した、今でいえば「旅日記ブログ」のようなものでしょうか。小学生の頃「『男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり』で始まる土佐日記の著者は紀貫之」と暗記しただけで、内容を全く読まなかったことを今になって後悔しています。
ここ数日にわかに減税論が高まっていますが、どの層を対象として、どのような方法で減税するのか、空前の利益を上げている大企業や急増する富裕層などの担税力がある層に対する増税は全く議論されなくて本当によいのか、もう少し落ち着いて議論をしたいものです。
成長の成果を国民に還元する、と言われていますが、この増収は本当に「成長の成果」なのでしょうか。名目賃金と物価が上がれば所得税と消費税が、輸出企業が円安で円換算した数字の上で増益になれば法人税が、増収になるのは極めて当然のことで、これを「成長の成果」と評価するのはあまり正確ではないのではないでしょうか。
8日日曜日夕刻は、40年にわたって山形県議会議員を務められ、先帝陛下のご譲位に合わせる形で勇退された後藤源・元山形県議会議長の叙勲祝賀会に出席するため、米沢市に参りました。米沢女子短期大学の四年制大学への移行や、今や全国に1209ある道の駅の中で来客の満足度第5位となった「道の駅・米沢」の開業など多くの業績を残され、後進を育てる余力を持って勇退されたのは本当に立派なことだと思います。射水市の四方正治・元富山県議会議長もそうですが、地方議会には本当に立派な方々が多く居られることを改めて痛感しております。
今日の都心は、秋らしい爽やかな天候となりました。来週はもう十月も半ばとなります。皆様、ご健勝にてお過ごしくださいませ。
編集部より:この記事は、衆議院議員の石破茂氏(鳥取1区、自由民主党)のオフィシャルブログ 2023年10月13日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は『石破茂オフィシャルブログ』をご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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