長谷部監督が明かした複雑な心境

福岡の長谷部監督は試合後の会見(質疑応答)で、自軍の攻撃を振り返り。理想の形を体現しきれなかった旨を、率直に語った。

ー同点ゴールの場面では、高い位置から連動してプレスをかける福岡の良さと、これまで積み上げてきたポケット(ペナルティエリア内の両脇のエリア)に侵入して崩すという形が見られました。川崎Fという強い相手に、良い守備からの良い攻撃ができたと思いますが、(長谷部監督は)どのように考えていらっしゃいますか。

「良い形だったと思いますが、(試合全体を通じて)回数が少ない。前半から自分たちでボールを動かして、あそこのスペースを取りにいくことが、もう少しできたんじゃないかなという残念な気持ちがあります。(同点ゴールは)川崎さんの守備が、そこまで上手くいっていないんじゃないかという算段のなかのプレーだったので、手放しでは喜べない。自分のなかでは複雑な心境ですね」

先述した通り、3バックからの配球ルートを拡大できれば、自分たちでボールを動かすサッカーをより高いレベルで体現できるだろう。着実にチームをレベルアップさせている52歳の指揮官が、今月11日と15日に行われるルヴァン杯準決勝(名古屋グランパス戦)に向けてこの点をブラッシュアップできるかに注目したい。