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日本では日本語が難しいということが話題になることが多いですね。
しかし通常は、
敬語があるから 発音が難しい 漢字が難しいという話に収束することが多いようです。
私は外国人の友人や同級生が多いため、日本語の難しさは聞いていましたが、自分がイギリス人の夫や日英ハーフの子供に日本語を教え始めて、そのもっと根源的な理由を実感するようになりました。これは私の最新書籍である「世界のニュースを日本人は何も知らない4 – 前代未聞の事態に揺らぐ価値観」でも指摘しています。
日本語が外国の人にスーパー難しい理由。それは敬語とか文法の以前に、「語彙」なんですよ。要するに「単語」です。
特に欧州系言語とは本当に何のつながりもないものだらけ! だから一個一個全部覚えなければなりません。
例えば欧州系の言語がわかるなら「テレフォン」。「テレ〜」なんちゃらという単語なら「あー電話とか通信とか移動とか?」とわかります。
日本語だと、
『DENWA』
「DENってなに??? デーン人とは関係ない?? はあ?? WA?? 意味わかんね!!」
となっちゃうのですよ。。。
これがどれだけ大変なことか、例えば日本人が日本語とかなりかけ離れていて、普段触れることが全くない言語を学ぶとよくわかります。
例えば、以下のような感じです。
【インドネシア語】
「ぷらぱはるがいに?」(これはいくらですか?)
【ツワナ語(ボツワナの言葉)】
「うえーなおまん?」(あんた誰?)
【リンガラ語(コンゴの言葉)】
「ぼりんびしぼこきこばんでら?」(もう一回言って下さい)
さらにですね。日本語がなにが難しいか?
単語とか助詞とか動詞が会話だと全部繋がって聞こえるんですね。外国人には。
しかもモゴモゴ話す人が多いので音がはっきりしない! 日本人は感覚で理解してるんだけど、外国人には超難しいんですよ。。。。
例えば日本語の簡単なフレーズは外国人にはこんなふうに聞こえます。
「neeneekyoooonogohannnanisuru? Hiyashichuuuuukaaa?」(ねぇねぇ今日のご飯何にする?冷やし中華?)
アルファベットであらわすと本当に暗号みたいですよね。
日本人はこんなフレーズを、実は割と高速で話しています。声も小さく口もあまり開けないので、外国人はなれないと聞き取りがかなり大変です。
語彙もわからない、話し方もモゴモゴ、高速で繰り出される文章。これは苦労しますよ。
さらにこれは日本人が本当に気がついてない、日本語の難しさの文化人類学的な側面。
日本人は会話も文章も色々省いてるんですよ。以心伝心だからです。日本人だとニュアンスとか雰囲気でわかるので、主語や動詞、助詞などをどんどん省いても意味がわかります。
コレ実は、日本語が意外と便利な理由なんですけども、外国人からすると本当にわからない。