ジュニアNISAとは、子どもの将来に向けた資産形成を支援するために2016年に導入された非課税の投資制度です。ジュニアNISAは2023年12月末で廃止されることが決定していますが、今から2023年末までにあえて始めるメリットはあるのでしょうか。
今回はジュニアNISAの今後とこれから始めるメリットについて詳しく解説します。
ジュニアNISA廃止について
ジュニアNISAは2024年からNISA制度が刷新されるのに伴い、2023年12月末に廃止されることが確定しています。2023年末までは新規口座開設や株式購入は可能ですが、廃止後は現行のジュニアNISAに相当する代替制度はありません。現在のジュニアNISAの概要と廃止への経緯を解説します。
【おさらい】ジュニアNISAの概要
まず、おさらいとして現行のジュニアNISAの概要を簡単に解説します。
どうしてジュニアNISAは廃止されるの?
ジュニアNISAが廃止される主な理由は、つみたてNISAや一般NISAと比較して、利用する人が想定より少なかったためです。
従来はどうしても払い出したい場合は途中解約する必要があり、その場合は利益に課税されてしまうため、NISAの非課税メリットを享受できないという課題がありました。2024年以降の新NISA制度では、ジュニアNISAに代替する制度が存在しないため、ジュニアNISAを利用するためには2023年末までに開始する必要があります。
【ケース別】2024年以降ジュニアNISAはどうなるの?
ジュニアNISAは2023年度末までしか開始できないとして、2024年以降保有するジュニアNISA口座はどうなるのでしょうか。ケース別に解説します。
【ケース1】2023年12月31日時点で未成年
2023年の制度終了時点で18歳(成人)に達していない人は、2024年以降成人になるまで非課税期間(5年間)の終了した金融商品を、継続管理勘定に移管(ロールオーバー)することができ、非課税で保有し続けることができます。
なお、ロールオーバーが可能な金額に上限はありません。また、継続管理勘定では売却は可能ですが、新規の買付けはできません。
【ケース2】2023年12月31日時点で成人(18歳以上)
ジュニアNISAの口座開設者が2023年の制度終了前に18歳になる場合には、18歳である年の1月1日に、自動的にNISA口座が開設されます。NISA口座の種類で一般NISAを選択した場合、ジュニアNISA口座内の金融商品は、NISA口座へ移すことができます。