わかりやすい要望書を書く5つのポイント

要望書では要望の内容や経緯についてわかりやすく記載することが大切です。要望書をわかりやすく、失礼にならないように書くための5つのポイントを解説します。


わかりやすい要望書を書く5つのポイント



  • ポイント1.丁寧な言葉遣いを心がける

  • ポイント2.内容を端的に伝える

  • ポイント3.必要に応じて箇条書きを使う

  • ポイント4.必要に応じて資料を添える

  • ポイント5.要望書の控えを保管しておく



ポイント1.丁寧な言葉遣いを心がける

要望書は相手にお願いを伝えるための書類です。また、宛先は会社や自治体などの団体・組織となります。失礼にならないよう、ビジネスシーンに適した丁寧な言葉遣いを心がけましょう。

基本的に、行政や社外に宛てた要望書には挨拶の文章を入れます。社内宛の要望書なら冒頭から本題に入っても構いませんが、丁寧な言葉遣いは忘れないようにしましょう。

ポイント2.内容を端的に伝える

要望の内容が深刻であるほど、要望に至った経緯や現状の問題について、詳しく書きたくなるかもしれません。

しかし、自治体や会社には要望書の他にもさまざまな書類が届きます。受け取り側は通常業務の中で、要望書に目を通すことになります。

相手の時間を奪わないためにも、要望書にきちんと目を通してもらうためにも、内容を端的に伝えることを意識しましょう。

ポイント3.必要に応じて箇条書きを使う

文章では端的に書くことが難しそうなら、箇条書きを使うことで、相手に伝わりやすくなります。特に先ほどの「備品購入の要望書」のように、要望が複数になるなら箇条書きを使うことをおすすめします。

ポイント4.必要に応じて資料を添える

要望の内容や現状の問題などによっては、参考となる資料を添付しましょう。たとえば道路の補修に関する要望書ならその道路の写真を、用水路の柵が老朽化していて危ないというなら、その全体と老朽化が特にひどい部分の写真を、資料として添えると効果的です。

ポイント5.要望書の控えを保管しておく

どんな要望書を出したのか後から確認できるよう、控えを保管しておきましょう。控えを保管しておくことで、何かトラブルが起こったときも事実確認や対応がしやすくなります。

【種類別】わかりやすく失礼にならない要望書の書き方例

次からは、わかりやすく失礼にならない要望書の書き方を、要望書の種類(宛先)別に紹介します。要望書本文の書き方の例を紹介するので、テキストをコピーし、書き換えて使ってください。

行政宛の要望書

拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

 さて、表題の件、〇〇の用水路の補修を要望するものです。

現状では、用水路を囲う柵が老朽化し、所々破れている箇所も見られます。人が通れるほどの大きな裂け目もあり、地域の児童が柵の中に入り遊んでいることもあります。現状は大変危険な状態だと存じます。

 〇〇市におきましては、用水路への転落等の事故を未然に防ぐため、早急に柵の補修をして頂くことを願います。

以上の件につき、宜しくご配慮賜りたくお願い致します。

敬具

書き方のポイント

行政宛の要望書では冒頭に挨拶を入れます。要望内容は「道路の補修」「柵の修理」など、公共物の修理や設置が主になるでしょう。この場合、対象の道路や柵、ゴミステーションなどの写真を資料として添付すると現状の問題を伝えやすくなります。

社内宛の要望書

 今年度より人員増員のため、〇〇部では会議室を新たに増設しました。つきましては、会議室用に以下の備品を購入したく存じます。

 ご検討のうえ、ご配慮を賜りますようお願い申し上げます。

                記

  1. 折りたたみ式テーブル1脚
  2. 折りたたみ式パイプ椅子4脚
  3. ホワイトボードと筆記具一式

                                         以上

書き方のポイント

社内宛の要望書では挨拶の文章を入れなくても構いません。要望の内容と経緯、現状の問題について端的に伝えましょう。

社外宛の要望書

拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

 さて、(要望の内容や経緯)

 つきましては、下記の通り要望いたしますので、宜しくご配慮賜りたくお願い申し上げます。

敬具

                記

  1. 要望1
  2. 要望2
  3. 要望3

                                         以上

書き方のポイント

取引先などの社外に宛てて要望書を出すことはあまりないでしょう。もしも要望書を出す場合、失礼にならないよう挨拶文や言葉遣いなどに一層気をつけましょう。

要望の内容が先方にとって理不尽・不利益なものでないかもよく確認し、上司にも要望書を出してもよいのか承認を得て、トラブルにならないように気を配りましょう。