ネストル・キルチネール(57カ月で67%)
クリスチーナ・フェルナンデス(1期目51カ月で121.9%、2期目51カ月で177.2%)
マウリシオ・マクリ(51カ月で295%)
アルベルト・フェルナンデス(47カ月で609.8%)
即ち、2003年から2023年までのこの4人の大統領の政権下でアルゼンチンの累積インフレは1270.9%ということになる。ということから多くの中流層も貧困層に転落しているということだ。
皮肉にも失業率は6.8%と比較的低い。ところが、被雇用者の多くが非契約社員ということで、彼らは雇用者と労働組合によるインフレの上昇にスライドしての賃上げの対象外にされている人たちだ。
1月に新大統領が誕生することへの期待感が唯一貧困層の不安を和らげている今年10月に大統領選挙が予定されている。そして来年1月に新大統領が誕生することになっている。多くの国民は新政権が誕生するということで市場の好転を期待している。その期待を一番多く集めているのが自由至上主義の新しい政党「前進ある自由」で、米国トランプ前大統領とブラジルのボルソナロ前大統領を彷彿させるその党首ハビエル・ミレイ氏である。彼は現在トップの支持率を維持している。前者2人と比較してミレイ氏は経済専門家で民間の金融機関でも働いた経験を持つ人物だ。彼は法定通貨として米ドルの導入を政策のひとつにしている。
果たして、新しいアルゼンチンの誕生となるのか。先ずは10月の大統領選挙に注目して見よう。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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