広く知られた英語のことわざを借りよう。
「A friend in need is a friend indeed.」(「困った時の友こそ真の友」)。まさかの時、危急の時の友こそ、真の友である。
「日本はドラえもん」などとおだてられ、いい気になっている場合ではあるまい。日本は台湾にとって「真の友」となれるよう、真剣に努力すべきではないだろうか。
麻生副総裁のいうとおり、人気漫画「ワンピース」の「主人公ルフィは友達を裏切らない」。そのとき、日本は〝ルフィ〞になれるのか。「ドラえもん」は無理としても、せめて友達を裏切らない「ルフィ」ではありたい。
だが、そのためには「戦う覚悟」が必要となる。中国から「核攻撃する」と脅されても、その覚悟を持てるのだろうか。アメリカ合衆国から正式に「事前協議」を求められたにもかかわらず、中国の核恫喝を受け、躊躇するようなら、日本という「当てにならない友ほど危険なものはない」ということになろう。
残念ながら、骨の髄までパシフィズム(反戦平和主義)に冒された戦後日本には、「ドラえもん」はおろか、「ルフィ」のたとえもふさわしくない。私には、フォンテーヌの『寓話』が説いた皮肉だけが、冷たく響く。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
【関連記事】
・「お金くばりおじさん」を批判する「何もしないおじさん」
・大人の発達障害検査をしに行った時の話
・反原発国はオーストリアに続け?
・SNSが「凶器」となった歴史:『炎上するバカさせるバカ』
・強迫的に縁起をかついではいませんか?