手芸や服作りの趣味に欠かせないミシン。しかし、ミシンにはさまざまな種類やメーカーがあります。特に初心者の方は、安いミシンやコンパクトミシンに惹かれがち。しかし、実は買ってはいけないミシンというものもあり、安物買いの銭失いになってしまうことも。

この記事では、買ってはいけないミシンの特徴と、初心者におすすめのミシンの種類やメーカーを紹介します。また、買って後悔しないミシン5選もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

買ってはいけないミシンの特徴とは

基礎知識として、ミシンは価格帯やサイズによって、トイ系、コンパクト、フルサイズと3種類に分けられることを把握しておきましょう。

買ってはいけないミシンはどれ?購入前に知るべき選び方と「買って後悔しないミシン5選」
(画像=初心者の方は手頃で1万円程度で手に入るトイ系を選びがちですが、トイ系のミシンは壊れやすく、縫えるものも限定的でおすすめできません。基本的には置き場所さえ確保できるならば、初心者でもフルサイズを買うことをおすすめします,『オトナライフ』より 引用)

①部品がプラスチック製の「安いミシン」
多くの部品がプラスチック製のミシンには要注意。プラスチック製の部品は熱や衝撃に弱く、すぐに歪んだり割れたりする可能性があります。また、縫製時に糸が絡まったり針が折れたりするトラブルも多く発生しがち。~2万円の価格帯のミシンの場合はプラスチック製が多いため、あまりおすすめできません。

②コンパクトミシンは壊れやすい?
小型で軽量のコンパクトミシンは、一見持ち運びやすくて便利そうに見えますが、実際には壊れやすくて使えなくなることも多いです。コンパクトミシンは、通常のミシンよりも部品数が少なくて単純な構造のため価格も安く抑えられますが、その分性能や機能も劣ります。

たとえばコンパクトミシンでは、糸調子や糸張り力を自動で調整することができず、手動で行わなければなりません。また、縫える布地の種類や厚さも限られており、厚物縫いや刺しゅう縫いなどは不可。簡単な直し縫いや薄い生地の裾上げなどの目的であれば使えるかもしれませんが、本格的な服作りや手芸には向いていません。

③厚物縫いに適しないミシンもある
デニムやキルティングなどを扱う厚物縫いや複数枚の生地を重ねて縫う場合、針が低かったり弱かったりすると、厚い布地を突き抜けることができず、針が曲がったり折れたりします。また、押さえ足が低かったり弱かったりすると、布地をしっかりと押さえることができず、布地がずれたりしわになったりします。

安価なミシンはパワーが弱く対応できないこともあるため、厚物縫いを想定する場合は強力なモーターを搭載したものを選ぶ必要があります。

初心者にはどのミシンの種類がおすすめ?

これまでご紹介してきたポイントを踏まえた上で、初心者におすすめのミシンは以下の3種類です。

・コンピューターミシン
・電子ミシン
・電動ミシン

コンピューターミシン

買ってはいけないミシンはどれ?購入前に知るべき選び方と「買って後悔しないミシン5選」
(画像=電子ミシンは電気回路で制御されるミシンのこと。針の動きを電子制御して、一定の貫通力を維持して縫えるのが特徴です。厚みのある生地や、デニムなどの生地でもしっかり縫うことが可能。ただし、操作はダイヤル式で初心者向けのサポート機能は少なめです,『オトナライフ』より 引用)

画像引用元:シンガー5700シリーズ/ Amazon
画像引用元:ジャノメ N-265/ Amazon
画像引用元:シンガーDorothy SN-1PK/ Amazon

電動ミシン

買ってはいけないミシンはどれ?購入前に知るべき選び方と「買って後悔しないミシン5選」
(画像=電動ミシンはモーターで駆動されるミシン。基本的な機能のみを備え、価格は比較的低価格。縫う速度とパワーが比例する仕組みで、縫う速度が遅いとパワーが弱くなるため、厚物縫いには向いていません。操作はシンプルなため扱いやすい反面、最低限の機能しかないため、ちょっとした縫い物のみを行いたい初心者に向いています,『オトナライフ』より 引用)

画像引用元:ジャノメ JN508DXシリーズ/ Amazon
画像引用元:シンガーSN20A/ Amazon
画像引用元:JY-1NR [レッド]/ Amazon

ミシンの主要なメーカーの例

ミシンの主要な国内メーカーとして、JANOME(ジャノメ)、JUKI(ジューキ)、JAGUAR(ジャガー)が挙げられます。

買ってはいけないミシンはどれ?購入前に知るべき選び方と「買って後悔しないミシン5選」
(画像=ジャノメは東京都八王子に本社を構えるミシン及び産業機器の製造販売メーカー。日本初の国産ミシンメーカーとして創業し、現在では産業機器事業分野にも展開しています。ジューキは、工業用ミシン、家庭用ミシン、産業装置などを展開するメーカー。グローバルに事業を展開しており、85%が海外で販売され、工業用ミシンの分野においては、180以上の国で販売されています。ジャガーは大阪に本社を構える㈱ジャガーインターナショナルコーポレーションが展開する家庭用ミシンのブランドです。任天堂、サンリオ、不二家など他業種企業とのコラボレーションなどが人気,『オトナライフ』より 引用)

どんなミシンなら壊れにくい?

ミシンの耐用年数やメーカーのアフターサポートや修理受付などの観点から、壊れにくいミシンの特徴をご紹介します。

ミシンの耐用年数はおよそ10年
一般家庭用のフルサイズの場合、寿命は10年ほど。数万円のコンパクトミシンは、数年で寿命がきてしまうことがあります。

ミシンの寿命は、ミシン自体の性能や使用頻度、お手入れの仕方などによって異なります。ミシンの寿命を延ばすために、3~5年に1回はオーバーホールをすることをおすすめします。オーバーホールとは、ミシン内部の各部掃除、点検、調節、注油、グリスUPによって、良い状態に保つための点検作業です。

つまり、耐用年数が長いかつ、丁寧にお手入れしているミシンは壊れにくいといえるでしょう。

メーカーのアフターサポートや修理受付もチェックしておこう
先にも述べた通り、ミシンを良い状態に保つにはオーバーホールを行うことが望ましいです。また本格的な点検や調節などをしないとしても、故障時のサポートや修理受付の有無は重要です。

主要メーカーの修理受付などは、以下のような対応状況です。

電話番号(修理受付) 問い合わせフォーム 店頭サポート
ジャノメ 電話番号 (フリーダイヤル):0120-026-557 [FAX番号:042-661-2674] 購入店舗で可(保証期間内)
ジューキ

一般の取扱店でご購入・旧JUKI家庭製品(株)以外でご購入

フリーダイヤル:0120-677-601

 

JUKI家庭製品(株)(JUKIの直営店) でご購入

フリーダイヤル:0120-292-111

購入店舗で可
ジャガー フリーダイヤル:0120-55-1628

ジャガーのミシンは「壊れやすい」「評判が悪い」って本当?
主要なミシンメーカーの中でも、お手頃なのがジャガーのミシン。しかし同社のミシンについて「壊れやすい」「評判が悪い」という噂を聞いたことがある方もいるかもしれません。実際には、ジャガーのミシンは、特別品質や性能に問題があるわけではありません。

買ってはいけないミシンはどれ?購入前に知るべき選び方と「買って後悔しないミシン5選」
(画像=ジャガーのミシンの特徴は、他のメーカーと比べて同じ機能でも値段がお手頃という点。一方、当該のミシンの価格帯や品質にもよりますが、パワー不足や耐久性の低さが問題視されることもたまにあり、「壊れやすい」といった口コミも一部ネット上には存在します。ジャガーのミシンに限ったことではありませんが、ミシンは安価な買い物ではないため、先にもご紹介した修理受付やメーカーサポートの有無は事前に確認した上で購入しましょう,『オトナライフ』より 引用)

コンピューターミシンは壊れやすいって本当?
コンピューターミシンは、高性能で多機能なミシンですが、その分壊れやすいというイメージがある方もいるでしょう。

買ってはいけないミシンはどれ?購入前に知るべき選び方と「買って後悔しないミシン5選」
(画像=実際、上記の通りコンピューターミシンは電子制御装置を備えているため、電動ミシンに比べて故障しやすい傾向にあります。ただし、使用後のお手入れを怠るのも故障の原因のひとつ。つまり、丁寧に扱い、きちんと手入れをすることでミシンの寿命を延ばすことは十分可能です,『オトナライフ』より 引用)

コンピューターミシンでも適切な管理をすれば10年以上利用することもできるので、先に述べたような自動糸通しなどの機能に魅力を感じるならば「コンピューターミシンは壊れやすい」という先入観で、コンピューターミシンを避けるのは勿体ないです。