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世が世ならスポーツワゴン?3代目トヨペット コロナ5ドアセダン(1965年)
明確にレジャーを志向したオフローダー、ダイハツ フェローバギィ(1970年)
世が世ならスポーツワゴン?3代目トヨペット コロナ5ドアセダン(1965年)
1990年代にはRVの一種として短く熱いブームとなったステーションワゴンですが、国産車では1960年代の早い時期から、ダットサン ブルーバードやプリンス グロリアなど、ライトバンとは別に乗用登録のステーションワゴン自体は存在しました。
ただし後のワゴンブームで主力になったような、「バンボディを持たないワゴン専用車種」が登場するのはまだ先の話でしたが、似たような車種としては1965年に3代目トヨペット コロナへ追加された5ドアセダンが、その始祖と言えるでしょう。
「アローライン」と呼ばれたシャープな造形で人気となった3代目コロナですが、5ドアファストバックボディでは、「バンのように使うには物足りず、セダンとして使うにはカッコワルイ」という、デザイン上のチグハグ感が目立ったのは、少々残念。
しかし考えてみれば、後年の初代スバル インプレッサスポーツワゴンなど、「5ドアハッチバックにワゴンと名乗らせたらウケた」という例もあり、3代目コロナ5ドアセダンも世が世なら「スポーツワゴン」や「ショートワゴン」としてウケたかも?
ただ、1990年代まではそういう発想もなかったので、コロナやその他ライバル車種も含め5ドア車は真っ当に?5ドアセダンとして「ワゴン…つまりライトバンらしさを感じさせない方向性」に全力を注ぎ、結局1980年代までにブームは来ませんでした。
そもそも「バンみたいなクルマはイヤだからセダンを買う」という時代でしたから、無理もありませんが。
明確にレジャーを志向したオフローダー、ダイハツ フェローバギィ(1970年)
現在のクロスオーバーSUVが人気となる元ネタ、クロカン4WD車が1990年代RVブーム初期に大人気となった背景には、オートキャンプやスキーなど、レジャー、アウトドア志向をクルマに求める文化が拡大したのが最大の理由でしょう。
しかしまだそんな文化が存在しなかった1970年、「レジャー以外の何に使うんだ?」としか思えないクルマとしてダイハツが限定100台で発売したのが、フェローバギィ。
初代フェローピックアップのシャシー、パワートレーンをベースに、ドアはなく屋根も帆布張りのFRP製バスタブ型ボディを架装、豊かな曲面を持つバンパーとフェンダーで囲んだデザインは、アメリカ西海岸でVW ビートルをベースに流行ったデューンバギーの影響です。
当時は既にランドクルーザーやジープ、同年発売のジムニーなどクロカン4WD車は存在しましたし、FR車ながら、いすゞ ユニキャブのようにレジャー向け提案もされたオフローダー風のクルマも存在しましたが、レジャー一点張りとなるとフェローバギィが初。
もちろんそんな時代に「軽2シーターバギーでレジャーに行こう!」なんて文化があろうはずもなく、100台限定と言いつつそんなに売れなかったとも言われますが、「国産初のRV的なオフローダーの始祖」だったことは間違いありません。
同年ホンダが発売した「バモスホンダ」も近い存在ですが、軽貨物車としての実用性は捨てておらず、フェローバギィほどレジャー全振りのRVが登場するのは20年ほど後の話になります。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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