たとえば転職をしたいという場合、年収や待遇、仕事内容などは先方の企業が提示してくれるので明確に答えが出る。だが、転職先で仕事を楽しめるか?良好な人間関係を構築できるか?こうしたことはやってみないと分からない。
仮に転職の条件が極めて良好でも、不確定性に悩みすぎて結局見送りを選択すると「あの時転職していればよかった」と後で後悔することだってあり得る(もちろんその逆もあり得るが)。
大事なのは思考しても答えがない問題については、最悪のケースを想定した上で思考を停めて思い切って飛び込んで見ることである。転職で最悪のケースとは「相性が悪くまた転職」である。だが、そのリスクを受け入れられそうなら、あまり考えずに飛び込んでみた方がいい。人間はやって後悔したことは受け入れられるが、やらないで後悔したことは一生自分の心を傷つけ続けるからだ。迷っている時間もムダになってしまう。
自分の場合は転職を何度かやった後、「会社員は自分に向いてない」と理解して独立した。うまくいかないことが続く時期は辛いものだが、最後にうまくいく「当たり」を引けばそれまでの失敗はすべて報われる。ということは、少しでも成功の可能性があるなら、思考停止して当たりが出るまでしつこく挑戦し続ければいいということになる。
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よく考えることは、慎重な行動につながると思われがちだが、現実的には「さんざん悩んだり迷ったりした挙げ句、その場から一歩も動かず結局何もしない」というケースがかなり多い。たった一度しかない人生、自らの可能性を「不安」「迷い」に潰されてしまうのはあまりにももったいない。時には意識的に思考停止して思い切って挑戦することも大事なのではないだろうか。
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